第24話 『タイムカプセル』

成人式のあとのことだ。


友人たちと

小学生のときに埋めたタイムカプセルを

堀り出そうということになった。


土に汚れた缶の中からは


〈未来の自分へ〉


と書かれた

何通もの封筒があらわれる。


しかし

その中に


見覚えのない

男子生徒の名前があった。


その場にいる友人たちも

誰ひとり

記憶にない、という。


それで

とりあえず開封してみると



『みんなのことを

 むかえにいく』



と幼い文字で

書きなぐってあった。


それ以来


毎年ひとりずつ、


元クラスメイトたちが


死んでいく…。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る