第2話
「そんなに、緊張しなくていいよ
拓海。ここにおいで」
凛は拓海を隣の席へ促す。
しかし拓海は一歩も動く気配がない。
さすがに痺れを切らしたのか
強引に拓海を座らせた。
「どう、して三上さんがいるん
ですか?確か東京に・・」
「俺がここにいたらまずいか。
まさか、俺が本当にお前を手放すとでも
思っていた訳ではないだろう」
強く手を引かれ、抱きしめられた。
「今度こそ、絶対に逃がさない。
拓海は俺のものだ」
この人の腕の中から一生出られない
と錯覚を起こすほど、強く
抱きしめられていた。
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