僕が僕に僕を僕だけ

紫宮ゆくろ

第1話 僕の世界

「………あー、あー、聞こえますか?あ、聞こえた?聞こえたね

こんにちは、僕だよ。早速だけど僕の世界についてお話しよう!

この世界は君と変わらない世界。

でもさ、ほらよく言うじゃん?"この世界の主人公は君だ!!"って。だから主人公の僕のお話をしよう!」

………ピッ。


よし、カメラ止めた事確認。それから、電源を切ってっと。あ、やばいもう7時45分だ。学校に行かないとだな。


着慣れた制服を着てリュックを背負い学校に向かう。

いつもの変わらない日々、見慣れた街並み、学校や仕事へ行く人々を横目に俺もゆっくりと歩き出す。



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