04 謎解き要素まである



 建物内を歩いていると、目の前のに分厚い扉が現れました。

 その扉には、何やらいくつもの文字盤の様な物が。


 扉の表面を見ると、長文の文字が書いてあります。


 これは一体なんでしょう。


 首を傾げていると、隣を歩いていたアルト様が「ちょっと待っていて下さい」と一歩前へ。


 そして、文字盤の様な物を一文字ずつ叩きいていきました。


「あの、アルト様。これは一体?」

「ああ、これはこのダンジョ。いえ建物の防犯設備です」


 今、ダンジョンって言いかけませんでした。

 やっぱりこの建物、普通じゃないんですね。


「謎をといて正しい答えを示さないと、この先へは進めないようになっているんですよ」


 謎解き要素もあるんですか。

 でも、これ外からの侵入を防止するというよりは、中からの脱出を防止するためのもののような。


 防犯設備というには無理があるのでは?


「どうしたんですかクリスティーゼ様、そんな疑わしい物を見る様な目になって」


 やっと気が付いてくれましたか。

 それか、とっくに気が付いていたけど、やっと指摘してくれるようになったのか。


 はい、私は勇者様の正気度を疑ってます。


「あの、この仕掛けでは侵入者を防ぐ事ができないのではないでしょうか」

「ご安心を外側の扉にも、同じようなしかけが施されているので安心してください。この建物内だけでも、百の仕掛けはありますよ」


 めまいがした。

 聞かなきゃ良かった。


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