05 かってしったるモンスター
ダンジョンの出口を目指して進んで行くと、その道筋でたまにトラップが作動した。
ダンジョンは人工的に作られた建物とは違って、一つの現象である。
だから、一度作動した罠でも、時間を置いたらまた復活してしまうのだ。
その道を通行したモンスターはたくさんいるが、リセットされるので、一定時間後にはまた気を付けなければならなくなる。
このダンジョンの中でモンスター達が独自に文明を築いても、トラップが解除されているような所はなかった。
「と、いうことで。あははっ。この先を右に曲がった方が近道ですね、ははっ」
案内をするスケ郎にびしばしトラップの矢が飛んでくるが、勝手知ったる道なのかそちらもみずに、矢を叩き落している。
何が楽しいのかよく分からかったが愉快なようだ。
こうして、飛んでくる系のトラップは全てスケルトンが無力化していた。
そして、
「ぷぎっ! くぎゅ!」
パカッと開くはずだった床の穴の部分をスラムが鳴いて知らせる。
落として移動阻害系のトラップはスラムが全て探知していった。
長年封印されていたとしても、仮にも魔王。
トラップの一つや二つ道という事はないが、煩わしい思いをしないに越したことはない。
スライムもスケルトンも下級モンスターにもかかわず、割と便利な連中だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます