パン屋とリーダーによるクリスマスレヴォリューション

青田堂

クリスマス 著p-mam


サンタクロースを見た事があるだろうか。

あるだろう、あるだろう。

それは父か、それとも母か。

兄か姉か。祖父か祖母か。

家々によって異なるサンタクロースは、全てがサンタクロースであり、サンタクロースからの本当の贈り物である。

目に見えないものが無いと決めつける事は、サンタクロースを殺す事でもある。


サンタクロースを信じるだろうか。

信じるだろう、信じるだろう。


どこから来るのかも、どこに居るのかも、到底僕らには計り知れない、その真っ白なヒゲを蓄えた太っちょなおじさんは、毎年僕らに夢をくれる。


サンタクロースがいない家などない。


しんしんと雪降る真夜中。

赤い鼻をしたトナカイと。

どこか戯けたおじさんが。

にっこり笑顔でやってくる。

誰の部屋にもやってくる。

眠っているはずなのに、サンタに挨拶。

少し上がる口角が、サンタへの一番の贈り物。


メリークリスマス。

今年もまた、みんなの元に。

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