第19話

 今日僕は千歳と亮平の二人とショッピングモールに水着を買いに来ていた。


「いや……、流石にこれは派手すぎるんじゃ……」


「優希ならこれくらい似合うって!」


 僕は千歳にビキニを着せられ羞恥心に顔を紅に染めていた。


 僕も思春期男子(元)なのでグラビアを見ることはあったが、ビキニって自分で着てみるとこんなに恥ずかしいものだとは思わなかった。


「よく女子ってこんな面積少ない服平気で着れるね……」


「これくらいの方が男子の反応が面白いからさ、思春期男子を挑発してあげるとみんな前かがみになるよ?」


 それはビキニのせいというより千歳が魅力的すぎるせいだ、と僕は思った。


「優希のその……、お、おっぱい結構大きいし、似……、似合うんじゃないか?」


 涼平が目をそらしつつ僕のビキニ姿を褒める。


 女子に褒められるのはまだしも男子に褒められるなんて恥ずかしくてしょうがない。


 おい僕、なんで男子に褒められて恥ずかしがってるんだよ!


「おっぱいって……。涼平僕のことをそんな目で……」


「うわ〜涼平や〜らし〜」


 僕と千歳がそれぞれ涼平に反応すると


「いやちげーし、仕方ないだろ優希が可愛いんだから」


 可愛いとか平気で言えるあたり涼平が女子から人気の高い理由なのだろう。


「でもほんと、優希のおっぱい羨ましい……、それっ!」


 千歳が僕のおっぱいに飛びつきめちゃくちゃに揉んでくる。


「やっ……、千歳っ、やめっ!」


 突然の千歳の行動に僕は困惑しつつ、しかし女の子に自分の胸を揉まれるというシチュエーションに興奮する。


「私より大きな胸なんて持っちゃって、もうっ……!」


 そう言いながら千歳は僕の手を千歳の胸へと運ぶ。


「はぁ……、優希羨ましすぎるぞ」


 そんな僕たちを横で見ていた涼平が羨ましがる。


「涼平も女の子になればこうやっておっぱい揉みあえるのにね〜」


 そう言いながら千歳は涼平に見せつけるように僕の胸を揉む。


「そんなんなりたくてなれるものじゃねえし!」


 涼平が悔しそうに言葉を返す。


 そんなこんなで僕たちはそれぞれ水着を買い揃えた。


 いよいよ明日は3人で海だ。

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