第2話

「・・・ほわぁ、ここスゴいなぁ~きらびやかだぁ」

とひとりの女性が声をあげた。

「お嬢ちゃん、ここのひとじゃないのかい?」と占玉のおばちゃんが女性に声をかけた。

「こんにちは、お姐様、私ここから220キロ離れた町からきた者です。幼馴染みがここにいるので来てみました」

「そうだったのかい、じゃあこいつを持ってきな。この町に滞在中役に立つよ」と占玉のおばちゃんは緋色の紙を女性に渡した。

「ありがとうございます」「ひとつだけ注意しなさい。会った人のことはすぐに忘れなさい。いいね?」「はい、あ、でもこの紙は」「そのときにその紙が必要になるからね、ほらお行き。夕方になるよ!」

半ば強引におばちゃんに押しきられ女性は先を急いだ。



まちなかにはきらびやかな光を纏った人ばかりだ。

朱や黄、桃に碧、そして藍の光だ、玉に金色の光があって綺麗だなぁって思ってたんだ。



そう、おばちゃんがいっていたこともすっかり忘れていたのだ。

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