第368話 用語解説64
品質管理部なら知っていて当然な単語を解説
・バラツキ
工程能力でもとめられる標準偏差、CP値の事を言う。
CPが小さければ小さいほど良い。
工程を作る時にはこれをどれだけ小さくできるかが重要になってくる。
工程能力指数で使われるCPKはこのCPに寸法中央値からのずれを考慮した値になっている。
バラツキが小さくても、公差の上下限いっぱいだと不良が出る可能性が高いから、そこをみなければという事ですね。
CP値が大きいと割と詰んでる状態です。
CP値が小さくても、平均値が中央値から遠い場合も詰んでいる状態です。
助けて。
開発段階であれば公差緩和のお願いとかもしてみますが、量産開始後にそんな事は言えないので、ついつい測定結果を誤魔化して中央値付近にしてしまいますよね?
という噂を聞きました。
まあ、ニュースにもなってますので、噂と言って濁す必要も無いかな。
噂は事実でしたね。
さて、そんなわけで21世紀になっても製品のバラツキはあるので、異世界で大量生産している製品のバラツキの管理ってどうしているのかと気になって仕方がないですね。
特に、戦場で使用している交換可能な武器とか。
ほら、何とかの孫に出てきたような、替え刃の剣みたいなやつ。
使いまわしの柄の部分と、交換する刀身の出来のバラツキによっては、戦場で使えないなんてこともあるんじゃないでしょうか?
等と他人の心配をするよりも、現在CP値が大きい工程を心配しろって事なんですが……
・職業アンケート
品管をやっていると割と悩むのが、職業アンケート。
技術職か事務職かの選択肢だと、どちらを選ぶのが正解なのかわかりませんね。
試薬を使った検査なんかは技術職っぽいですが、各種品質管理関連の帳票を作成しているのは事務職っぽいです。
それどころか、選別作業って技術職でも事務職でもないですよね。
製造業になる前に、デイトレーダーやっていた時に、世論調査の電話がかかってきて、職業を訊かれたので「デイトレーダーです」って答えたら、「無職ですね」って切り返されたのはいい思い出。
・作業者の言い訳
殺意が湧く魔法の言葉。
手元に鈍器がなくて良かったと心から思える。
いい大人の言うことじゃないけど、エンドユーザー相手のコールセンターはもっときついので、それに比べれば我慢できる。
でも、客先には報告できない。
・「俺の国では良品」
→知らんがな。てか、ここは日本だぞ。
・「後工程で検査しているだろ」
→お前の工程で保証しろ。
・「品管が暇そうだったので仕事を作ってやった」
→死ね。
某日曜日の国民的アニメの次回予告なら、殺伐とすること間違いないですね。
月曜日会社に行きたくない。
まあ、ここまで酷い言い訳だと、解雇してもいいんじゃないかなって思いますし、口にも出ます。
知っててルール破っていますからねえ。
ただ、こちらも給料を貰って仕事をしている以上、プロとして本気で怒るのはNG。
理詰めで指導しないとですね。
とある農機具メーカーでは正社員と派遣社員の殴り合いの喧嘩から発展し、派遣社員による刃物での殺人未遂までになりました。
喧嘩という表現が正しいのなら、やはりそこまでいってはダメかなと。
ただ、派遣社員の車のなかから複数の刃物が見つかっているので、アレな人だった可能性もありますね。
結論として、作業者雇うくらいなら、全部ロボットにしてくれとなります。
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