第246話 用語解説39
品質管理部なら知っていて当然な単語を解説
・作業着での外出
付近住民がうるさい。
すぐ通報されます。
作業着で外を歩くのは犯罪じゃないのに。
それなので、多くの企業は作業着は社内での着替えとなっております。
車両メーカーでそれをやってない会社があってびっくり。
作業着の一般的なイメージは油汚れなので、なるべく外では着ないようにしましょう。
なお、接待を伴う飲食店で、得意先の作業着を着た人に出会ってしまい、全然楽しくなかったというのも聞いたことがあります。
オブラートに包みました。
大人なので。
それにしても、あのメーカーは工場にクレームいれたい。
あ、通報している犯人は俺か。
・大丈夫
生まれたての小鹿のようにプルプル震えている作業者にかけてあげる優しい言葉。
でも、実際は大丈夫じゃない。
品質管理は怒られるのも給料のうちなので、ぐっと我慢して作業者の盾となる。
本音はラインでの選別までは大丈夫。
モータープールまで行くと心が死ぬ。
「大丈夫、俺がモータープールまで行ってくるよ」って言ってくれた先輩がうつ病で退職したりするときついよね。
例えばの話ですよ。
感謝するなら次から不良を出さないでほしい。
・こいよベレット
最後はお腹にパイプを刺して倒そうかと思ったけど、やり過ぎなので自重した。
ベレットにするか、バネットにするか最後まで悩んでました。
本当は、アルトに様々な武器を持たせて突入させたかったけど、ロケットランチャー無いから諦めて、顔を黒く塗るだけにしました。
デボネアの工房から武器を盗み出す描写とか出来ないしね。
・定着確認
不具合対策が決められたとおり運用されているかを確認すること。
行かないと直ぐに気を抜いてやらなくなるのは、社内も社外も一緒。
行くと敵視されるんだけど、どういうことなのだろうか。
不良を流出させなければ、こちらもそんなことはしないぞ。
こちらもプロなので、指摘事項を見つけることくらい造作もないです。
ルールに則った嫌がらせで、相手をやり込めます。
あ、だから敵視されるのか。
悪循環ですね。
不良がでると人間関係も悪くなるので絶対に流出を止めてね。
・バリ
エッジのこと。
痛い。
切削加工のかえりバリもなかなか厄介。
自分は不器用なので、かえりバリを手作業で除去していると、反対側にかえりバリを作っちゃう。
バリがなぜ悪いかというと、まずは怪我をするから。
次に嵌合しなくなる。
これはバリが引っ掛かって相手の穴に入らないからですね。
そしてコンタミ。
バリが振動などで取れてしまい、ゴミとして製品に付着する。
具体例は避けますが、取れたバリがスゴい悪さをすることがありますよね。
技術の進歩でバリが出ない加工も開発されてきましたが、全部は対応出来ていません。
プレスのバリについては、製品単価が安すぎて対応すると不採算になったりとか。
プレスのみって付加価値なくて、ひとふみ幾らって計算されちゃうから、儲からないよね。
そんな話で泣き落としされるので、きついことも言えません。
あんまり買い叩くのも考えもの。
さて、仕事でのテクニックに戻りますと、図面に「バリ無きこと」って書かれてしまうとどうにもならないので、「異常なバリ無きこと」としてもらうことが殆んどですね。
受け入れ検査で、少しでもバリがあると受け入れ出来なくなってしまうので。
じゃあ、どれが異常なバリなんだよっていわれるととても辛いです。
みんなわかっているから、そういうところは指摘しないよね。
何でも数値化出来る訳もなく、限度見本の取り交わしなどで逃げますね。
融通の利かない設計者だと苦労します。
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