第223話 用語解説34
品質管理部なら知っていて当然な単語を解説
・会社の名前
街の小さな会社も名前ブームがあるので、今後どのように変化するのか楽しみですね。
ただ、経営者の名字が付いている社名は紛らわしいのでやめてほしい。
鈴木、佐藤なんて溢れ帰ってますからね。
その不具合は客先なのか、協力メーカーなのか、作業者なのか。
みんなあの有名メーカーと同じ呼び方なんですよ。
メルセデス?
ああ、外国人労働者で居ましたね。
違いますけど。
不具合の連絡するのに、違う方に電話しちゃった経験は誰しもあるのではないでしょうか。
それと、子会社の名前も紛らわしいのでなんとかしてもらいたい。
どこの会社とは言わんけどな。
・無理な対策
仕組みの見直しができずに、力業で不良の流出を止めるやり方。
経営体力を削るので、小さな会社では致命傷になる。
大手はダブルチェックと着荷検査とかやっても倒産することは無い。
どことは言えないが、無資格検査がばれて、対策として有資格者しか通れないゲートを作っても黒字の会社があったとか。
そんな敏腕経営者も楽器のケースに入って国外脱出。
最終的には出国手続きしなくても通れるゲートがあったとか。
話がレバノンくらいまで逸れましたね。
無理な対策は持続しないので、勝手にやめてしまうことが多いのですが、時々真面目にやり続けて経営危機になる会社が有ります。
なので、どう見ても経営的に厳しくなるような対策は、こちらから却下するのですが、甘い顔しているとつけあがって、次に不良を出したときにも「また、簡単な方法考えてください」とか言ってくるので、さじ加減が難しい。
海外と同じ品質で、対策も出来なくて値段も高いって、メリット無いんじゃないかと思うけど、若干浪花節っぽくなるときもあるので。
機械的に切れたらどんなに楽かと思います。
・滌除
多分製造業じゃ使わないけど、倒産した会社の工場をゲットするときに、一緒に占有していた先輩から教えてもらいました。
なんとか金融道って漫画だったかもしれません。
きっと後者です。
抵当権を消すのに使いますが、今では無いので、そういう法律がある異世界に転生する予定のある人だけ覚えておいてください。
滌除の対抗措置は増加競売しかなく、競売の補償金は滌除額の一割増し、競売の申し立て期間が短く、落札者が現れない場合は自分で買い受けしなければならないというものであり、滌除申請されるとほぼ間違いなく呑まざるをえなかったとか。
品質管理どころか、不動産でも使わない知識ですね。
肉欲企画の地上げが成功していればこんなことにはならなかったのに。
・フルバック
正面フライスとも言う。
送りや回転速度についてはプログラマーに任せますが、品質管理泣かせなのはチッピングでしょうか。
作中でも書いたように、欠けた刃物だけを交換するわけにもいかない困ったちゃん。
それと、刃物が切れなくなってくると、切削面がピカピカしてきます。
Raで0.2くらい差が出ます。
変えたらすぐわかります。
因みに高さも変わります。
なにせ、磨耗していた分だけ削り代が少なくなってますから。
補正をかけて誤魔化していたのを、刃物交換で元に戻すのですが、時々数値を間違って、高さ不良を作ってくれます。
変化時には初品品確をするはずなんですが、なんでロットアウトになるのかな?
前日と同じ数値がチェックシートに書いてあるのはなんでかな?
なんなら、一ヶ月同じ数値だよね。
どうしてなのかな?
きっと、その数値しか出ないハイトゲージなんだと思います。
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