第219話 用語解説33

なんか突然PVが増えたな(カクヨムの方)と思ったらツイッターで話題に。

共感されるってことは、他の会社も似たような事があって、それはつまり自分がどこの会社なのか身バレしづらいってことか。

じゃあ、もう少しつっこんだ話をしようかと思うけど、コンプライアンス的にまずいか。


品質管理部なら知っていて当然な単語を解説



・転注


 仕事を他の会社に発注する事。

 弊社の場合、他社の利益率が低い仕事を営業が嬉々として取ってくる。

 兎に角条件は確認せず、売り上げ第一主義で受注する。

 相手も儲かっていないのに、それより安い値段で見積もりを作る。

 当然品質管理に割く予算は出てこない。

 弊社以外はみんなにっこり。

 安く仕入れられるお客様と、赤字の仕事が無くなるライバル企業。

 なんで、営業が誉められて、品質管理が怒られなきゃならんのだ。

 法律で転注を禁止してほしい。



・適切な工作機械


 工作機械は大きくなると、値段が高くなる傾向にあります。

 大は小を兼ねるのですが、小さい部品は値段も安く、高い機械を使うのは適さない。

 なるべく安い機械で加工したいのは誰しも同じ。

 だけど、タップ加工の工程飛びが出て、NCなのにおかしいなと思ったら、ボール盤で加工していた時は絶句しました。

 結局、ボール盤の後工程に自動検査機追加したので、値段はとても高くなってしまいました。



・新入社員


 若さゆえの過ちだらけ。

 取り敢えず、人の話を聞け。



・ノックダウン


 海外の不良で品質管理の担当が気絶させられることからその名前がついたと民明書房に書いてありました。

 いつの間にか現地生産に切り替えられて、内示が消えちゃうけど、立ち上げ失敗したから、またつくってねと言われる厄介な生産方式。

 嫌がらせで「金型も設備も捨てました」って答えることにしてます。



・工場から出せない商品


 カラオケの荒井注が有名ですが、表にでないだけで、製造業も負けてない。

 いや、自衛隊の戦車だって重すぎてアスファルトの上を走れないじゃないか。

 だから、設計を見直したんだよね。

 船や電車は出荷も考慮されていますが、歴史の浅い設備なんかだと、大きすぎて失敗した話を聞きますね。

 頼む、関係者の人はこの話を見てないでくれ。



・口約束


 主に営業がやりがちだと思うでしょうが、弊社の場合役員が毎回やらかしてくれます。

 図面スペックを満足させようとすると「それは客先と調整できている。コスト優先だ」と言われ、客先からの不具合連絡が来たので、「調整済みで御社も承知しているはずです」と答えると、そんな事実がどこにもなかったり。

 社内会議の議事録は自分を守るためのものであるけど、なぜなぜ分析をすると、役員解任にたどり着くので、取り敢えず見なかったことにします。

 客先品質管理も弊社役員の解任を要求する度胸はないので、適当な処で手打ちに。

 口約束でも法的拘束力は発生すると四角い仁鶴が丸く収めていたので、役員の話が事実なら客先に責任があるのですが、まあ役員の作り話。

 あの国の会社みたいな受注したらあとはこっちで好き勝手にが通用すると思っているので、隕石に当たって欲しい。

 会社に来なければ命までは要求しません。



・赤札


 不具合品であることを表示する札。

 本来これがついていたら次工程に流してはいけないのだが、部品の一部だと勘違いしたのか、一年に一度は流出してしまう。

 数年に一度は会社の外へ出ていく。

 お前の目は飾りなのか! 

 これがあると対策書が大変ですから、もう少し対策書の書きやすい不具合をお願いします。

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