第133話 用語解説21

品質管理部なら知っていて当然な単語を解説



・NCパイプベンダー


 パイプを曲げる機械。

 NC制御されている。

 パイプがグルングルン回って危ない。

 よく指が挟まれる。

 弊社だけですか?



・NCベンダー


 精密板金で使用する機械。

 板を曲げる。

 大体AMADA。



・メガパスカル


 圧力・応力の単位。

 10^6 Pa MPa がメガパスカルである。

 10^2 Pa hPa ヘクトパスカルが気圧の単位として有名だけど、メガパスカルはさらに力が強い。

 古いメーターや条件表ではkgf/cm^2という重量キログラム毎平方センチメートルの表記だったりするので、変換がとても面倒です。

 というか、単純に1/10じゃないのに、そういう換算しちゃっているのが結構あるので、監査時に突っ込まれます。

 単位をホイホイ変えないでほしい。



・僕は人殺しの道具なんて作りたくありません


 主義主張を職場に持ち込む困ったちゃん。

 思想信条の自由はあってしかるべきだが、右でも左でも会社じゃ思想の話はやめようね。

 新聞社じゃないんだから。

 何故か思想の話をする右の人は少ない。

 昔は全然関係ない労組を呼び込んで、工場を占拠したりしていましたよね。

 そんな古い時代を知りませんか、そうですか。



・玉掛け


 クレーンで物を吊るときに必要な資格。

 資格があっても落下させる。

 危ない。

 クレーンの下には入らないようにしましょう。



・MSCB


 Moving Strike Convertible Bondの略。

 日本語だと「修正条項付きCB」

 CBとは転換社債型新株予約権付社債のことである。

 ライブドアショック以前は新興企業でよく行われた手法で、個人投資家の損失が証券会社の利益となる仕組みであった。

 高値で借りた株を空売りし、株価が下がったところで新株を発行することで、その差益を簡単に抜くことができたので、のちにルールが改正されて下火に。



・MSSO


 MSワラント、Moving Strike Stock Optionの略。

 日本語だと「行使価格修正条項付新株予約権」

 MSCBと似た仕組みで、個人投資家を食い物にして利益を出す。

 いいから、銀行から金を借りろや!

 既に品質管理とは関係ないですね。



・ガバリ


 加工治具や検査治具として使用される。

 面倒だから治具という呼び名で統一してほしい。

 若い人達はガバリって言葉を知らないしね。

 おっさん連中がガバリって言ってるイメージ。

 金属のガバリもあるけれど、自分はABS樹脂で作ったガバリが多かったですね。

 とある有名メーカーが納品後に支払いを渋ったので、そのメーカーが納品した車両メーカーに取り返しに乗り込んだのは良い思い出。

 金を払ってくれないから返してくれって車両メーカーで騒いだら、翌月仕入れ担当が何故か変わっていました。

 〇口さん今はどこにいるんでしょうかね?

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