第56話 用語解説10
品質管理部なら知っていて当然な単語を解説
・インターロック
ある一定の条件が整わないと他の動作ができなくなるような機構のこと。
例えば2キロの重さを越えないと、天秤の皿が外れないとか。
基本的には邪魔と呼ばれる棒や板があって、設備から製品が外れないような仕組みを言う。
何故か力任せに外す作業者が後を絶たない。
アメリカ人が2ミリの鉄板でできた邪魔板を破壊してくれたときは、更に分厚い鉄板に設計を変更したりしました。
これがあれば大丈夫と言えないのが辛いところ。
停電時に自動でインターロックが解除されて、途中仕掛品が正規品に混入なんていうのもありましたね。
正直そこまでは面倒見切れんよ。
・NC加工
Numerical Control Machiningの略で、数値制御による機械加工の事。
NはNumberと勘違いされがち。
NC信者が偶にいる。
NCでも絶対はない。
機械の座標が狂ったりすることもあるので。
後は、刃物の摩耗や損傷でもNGが起きる。
FTAで寸法不良を解析してみると、NCでも完璧じゃないと気が付いてほしい。
XYZの三次元で加工できるが、古い機械だとXY、YZ、ZXという平面での移動しか出来ない。
三次元測定機も古い機種だとそんな感じ。
尚、機械が高額になるため、今でもタップ(ねじ)加工はボール盤で設定されたりしてます。
・生産技術
製造業の三要素であるQCDのCコストを担う仕事。
工程設定をする重要な任務。
ここで失敗すると利益が出ない。
まあ、弊社の場合見積もり時に間違いがあるので、ここが成功しても赤字です。
作業性から品質まで広く関わるので、非常に大変なお仕事だとは思いますが、お前らのせいで不良が流出したときは、一緒に客先に説明にいこうな?な?
大きな組織になると、生産技術の他に製造技術が設置されたりするけど、中小企業は全て生産技術が担っている。
初期の条件だしは生産技術の仕事であり、加工条件表を製造に引き渡すのだが、製造からしてみると、加工条件表が間違っているから従わないっていうのがしばしばある。
実際の加工になると製造の方が詳しいので、いつも文句を言われているイメージですね。
品質管理としても、工程能力指数が目標未達であると、量産開始若しくは初期流動の解除を認めないのですが、別に嫌っている訳じゃないですからね。
・ルー・ルカ
ZZガンダムに登場した女性パイロット。
グレミー・トトに言い寄られるのだが、最終的にはビームライフルで殺す。
ジュドーと一緒に木星に旅立つ。
仕事では使わない知識。
・ロウ付け
はんだ付けの温度が高い奴。
450度を境に低いのがはんだ付け、高いのがロウ付け。
母材を溶かすのが溶接、溶かさないのがロウ付け。
そんなイメージ。
母材を温めてからロウ剤を指す指しロウは職人技。
くっつける母材同士の厚みが違うと、熱の伝わり方に違いが生じるため、加熱するポイントを見極めることが必要だったりする。
母材を溶かさないといいつつ、アルミロウ付けでは母材とロウ材の融点が近いため、母材を結構な割合で溶かす。
当然不良です。
まったく融点の違う鉄ですら、溶かして穴を開けちゃう愉快な作業者もいるので、全部自動ロウ付け機にしたいけど、台数が少ないものや、ばらつきの大きいものには自動化が向かないので困る。
自動機でもバーナーの位置がずれると不良になる。
気密性を要求される製品だと、ピンホールからの漏れが結構でるのだが、検査時に見落としてくれるので止めたい。
何度ピンホールの対策書を書かされた事か。
タイムマシンでロウ付けを考えた奴を〇したい。
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