Some Nights

床町宇梨穂

Some Nights

別に君の事なんて好きじゃない。

別に彼女の事だって好きじゃない。

あの娘の事なんてそういう風に考えた事もない。

でも、それぞれが僕にとって必要な夜もある。

気が多い訳じゃないと思う。

欲張りな訳でもない。

ただ必要なだけだ。

どうしようもなく寂しい夜がある。

誰かに会いたい。

何も詮索しないで一緒にいてくれるだけでいい。

そんな時はやはり君が必要だ。

どうしても馬鹿騒ぎしたい夜がある。

そんな時に電話してしまうのは彼女だ。

暇を持て余してしまう夜にはあの娘が何とかしてくれる。

それぞれが僕にとっては必要だ。

そこには打算的なものがあるけれど、それはお互い様だ。

僕が彼女達を必要としているように彼女達だって僕が必要な夜がある。

利用しているし利用されている。

お互いがシンクロした夜にお互いを必要とする。

すごく当たり前の事だ。

でも、それを口に出してしまえば嫌な奴になってしまう。

そして行き着くところは・・・。

暗黙の了解・・・。

沈黙の誤解・・・。

盲目な関係の崩壊・・・・・・。

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Some Nights 床町宇梨穂 @tokomachiuriho

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