第2話三つの石

怖い話では…ないかな(^_^;)


不思議な体験の話。





あれは…自分が小学生の頃…



おばあちゃんが亡くなって直ぐにおじいちゃんがあとを追うように亡くなりました…。


そのお通夜での事…(多分…何しろ昔の事で記憶が少し曖昧)


まぁ歳もとっておりましたので親戚が集まった事もあり和やかにおじいちゃんやおばあちゃんの話を皆でして盛り上がっていました…。


自分は小学生だったので子供同士で集められ、大きくなったね…など、なかなか会うことのない親族たちの挨拶に回っていました。


そんな中一人の上品気なおばさんが付けている指輪がふと…気になりました。


その指輪はゴールドのリングに翠の石が三個ついている物でしたが…二つ石が取れていたのです。


気になり見つめていると…


おばさんが説明して下さいました。


「ここには三個石が入ってたんだけど…私のお母さんが亡くなった時に一個取れちゃったの…」


そう言って指輪を大切そうに見つめています…


「それでね今日二つ目の石が朝取れてたの…」


「それって…」


「そう…おじいちゃん…私のお兄さんが亡くなった時ね」


そう言って悲しそうに笑っていました…


「だから…この三個目の石が取れる時にきっと次は私の番ね!」


そう言って冗談ぽく笑っていました…。


その時の印象が強すぎて…あとの葬儀がどうだったのか…うろ覚えでした…。


物心着いた時に両親にこの事を話すと…確かにおじいちゃんに妹がいて私が言う人物と同じ方のようでしたが…その指輪がどうなったかは分かりませんでした…。



もう既に亡くなっていますが…天国で三人で会っていればいいな…と思います。

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