夢空海

坪井寝るワイゼン

その1 夢で買った雑誌

 小学生か中学生くらいの私は自室で眠っていた――夢なので寝ていることも自覚できる――。

 私の家は家族それぞれの部屋で寝ていたが、気づけばベッドの横に弟が立っていた。


 どういうわけか弟は漫画雑誌まんがざっしを買うことを私にせがんできた。

 駄々だだをこねる弟の声がだんだんと大きくなり、このままでは親に怒られると思った私は渋々しぶしぶコンビニまで漫画を買いに行った。


 おかしなことにその漫画雑誌は最新のものではなく、先月購入したものだった。

 コンビニからの帰り道はなく、いつの間にか自室で雑誌を片手に立っていた。――夢の中の私はそのことに疑問は抱かなかった――

 弟は”雑誌を購入する”ということに満足して部屋から出ていった。


 その後、何故かお母さんがおかしくなったが、どうおかしくなっていたのかは思い出せない。けれど、お母さんの狂気に触れた瞬間、夢からめた。


 ひゅーひゅーと呼吸が乱れ、心臓が大きくねていた。早いわけではない。心臓の動きが大きいような感覚だ。


 ふと横を見ると弟が立っていた。


 買ったのが弟の購読しているものではなく、自分の購読している漫画雑誌だというのも不思議だった。白昼夢はくちゅうむかとも思ったが、手元には購入した漫画雑誌もあれば、レシートもある。


 そして現実の私に


 ――2018年8月7日

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