百人一首の本当の意味

クララファイ

序.藤原定家

百人一首に載せられた歌を選んだのは平安時代末期から鎌倉時代初期ごろの歌人、藤原定家ふじわらのさだいえです。


それは、親交のあった宇都宮頼綱うつのみやよりつなという人の頼みに応じて作成されたといわれています。


たくさんある本のなかには百人一首の恐ろしい意味とは……みたいな陰謀論もあったりしますが、実は、藤原定家ふじわらのさだいえが書いた「近代秀歌きんだいしゅうか」という短歌の教科書を読むと、これらの選ばれた歌が何を意味しているのかが分かってきます。


藤原定家ふじわらのさだいえは、誰かから上手く歌を作るにはどうしたら? と教えを請われたとき、種百類ある自らの秀歌選のなかからランダムに選んで出していたようです。

そして百人一首はそのうちの1パターンだと思うのです。


近代秀歌きんだいしゅうか」にもその漢文版の「詠歌大概えいがのたいがい」にも本文の後に秀歌の例が並び、百人一首の歌と多くが被っています。


考えるにそれは歌の教科書、参考書みたいなもの。


百人一首はかるたに使うことで有名ですが、実は短歌を作る人はこれを良く研究しなくてはいけないものなのかもしれません。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る