口実

「ごめんね。私が煽ったせいで。」

「琴乃は悪くないだろ。それより来週末香子さんの見舞いに、僕も行くの。」

「勿論。愁も来てよ。」

正直行きたくなかった。……もしかして…嫌やめよう。こんな事。

「ねえご家族は、海外なんだよね。」

「…あ、うん。」しまった動揺をしてしまった。

「なんか暗いけど何かあった。」

「悪い、疲れたから寝させてくれ。ね琴乃はドアの前にいる。

「ねえ、話してよ。心配そうに言う。ね

「……だから何もならないから。」少し苛立った。

「私は愁の事を知りたいだけ。」と叫ぶ。

「怒らないでくれ。僕は何個か口実を付いている。家族はいない。いや正確に言うと守れなかった。だから、大切な人を守る為に強くなった。…あと……。忘れてくれ。」

と部屋に入ってしまった。

私は一人考えていた。口実の事だ。…なんなのだろう。…え。何で息が荒いの。自分でもよく分からない。いや今始まったことじゃない。愁が私を助けてくれた時からだ。そう考えていると更に息が荒くなる。しかも苦しい。なぜだろうか今まで愁の顔が見れていたが自信が皆無だ。

えっとこれって…。


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