出版社の営業サラリーマン、モテ期？到来！~7人のヒロインと冴えない童顔くん~

序章~冴えないリーマンと恋のキューピッド天使様~

とある出版社（しゅっぱんしゃ）に務（つと）める28歳の若（わか）きサラリーマン"鈍蔵（なまくら） 露利（つゆり）"は仕事（しごと）おわりに仲（なか）の良（よ）い同僚（どうりょう）と後輩（こうはい）と居酒屋（いざかや）で飲（の）み食（く）いしていた

「田中（たなか）、高良（たから）～、俺（オレ）ってなんでモテないんだ？やっぱり見（み）た目（た）がダサいからか…？」

すると左隣（ひだりどなり）にいる同僚が

「鈍蔵は真面目（まじめ）ちゃんだからモテないんじゃないか？」と見た目が今（いま）どきのチャラ男（お）が言（い）った

すかさず右隣（みぎどなり）にいた後輩が

「露利（つゆり）先輩（せんぱい）は真面目ですし健気（けなげ）なのでモテないなんてことありません！

メガネを外してよく見たら可愛（かわい）いしボクがフリーなら狙（ねら）ってましたよ」とニコッと天使（てんし）のような笑顔（えがお）でこちらを見つめながら言った

「俺（オレ）、彼女（かのじょ）ほしいなぁ…、どうしたら出来（でき）ると思（お）う？」

田中は「流（なが）れ星（ぼし）に願（ねが）い事（ごと）をすると稀（まれ）に異世界（いせかい）から天使（てんし）が来（き）て叶（かな）えてくれるって噂（うやさ）を聞（き）いたんだけど…」と自信（じしん）なさげに答（こた）えた

「田中先輩、それ本当（ほんとう）なんですか？

ボクはインキュバスの生（う）まれ変（か）わりだしゲイなので行（い）きつけのゲイバーにでも行（い）けば沢山（たくさん）いるし選（えら）び放題（ほうだい）なんで興味（きょうみ）ないんですけどね」

「お前（まえ）なぁ…

ゲイだから選び放題じゃないんだよ。

でもお前さ、彼氏（かれし）いんだろ？浮気（うわき）するなよw」

「彼氏じゃなくてセフレですよ～～」と高良はぷくっと膨（ふく）れた顔（かお）をした

「まぁいいじゃないか。高良の男性好（だんせいず）きは今（いま）に始（はじ）まったことじゃないだろ？

個性（こせい）なんだからバカにしちゃダメだぞ～、という訳（わけ）で俺（オレ）は田中の噂（うわさ）を信（しん）じてやってみることにするよ」

そして帰（かえ）り道（みち）に空（そら）を見上（みあ）げると流れ星が流（なが）れていた

露利は流れ星に向かって心（こころ）の中（なか）で"彼女が出来ますように"そう願（ねが）った瞬間（しゅんかん）、空から背中（せなか）に羽根（はね）が生（は）え頭（あたま）の上（うえ）には黄色（きいろ）い輪（わ）っかが浮（う）いていて着物（きもの）を着（き）た女（おんな）の子（こ）が現（あらわ）れ「其方（そなた）の願い叶えてあげましょう！」と言った

「あんた…もしかしてキューピッド？

俺（オレ）の願い本当に叶えてくれるのか！？

だったら今すぐ俺（オレ）に彼女を作（つく）ってくれ」

そう叫（さけ）んだ途端（とたん）、天使は露利に「わかりました、では失礼（しつれい）します！」と言い

俺（オレ）の胸（むね）にハートの付（つ）いた矢（や）を放（はな）った

すると露利からホワホワしたピンクの光（ひかり）が出（で）てきて周（まわ）りに居（い）た女性（じょせい）たちが露利に言い寄（よ）ってきた

「君かわいいね！わたしと今夜（こんや）どう？」

女性たちの声（こえ）に露利はあたふたしながら「い、いえ…俺（オレ）は忙（いそが）しいので失礼します！(汗)」と慌（あわ）てながら走（はし）って逃（に）げた

そして女性たちから逃（のが）れた先（さき）にいた天使に「おい！お前のせいか！何（なん）とかしてくれよ(泣)」崩（くず）れ落（お）ちながらそう言ったが天使は「解除（アンロック）できないよ～、だって君（きみ）が望（のぞ）んだんでしょ？"彼女が欲しい！"って」空に浮（う）きながら言う

「言ったけどこんなやり方（かた）じゃ…出来（でき）ても嬉（うれ）しくない(泣)」

泣（な）きながら叫んだ

すると天使は「だから無理（むり）なので彼女、作るの頑張（がんば）ってね～」

そう言い残（のこ）してその場（ば）から空へと飛（と）んで行（い）ってしまった…

そこへ幼（おさな）なじみの亜須奈（あすな）が通（とお）りがかり「あれ？なんでこんな所で座（すわ）ってるの？」

「えっ…？亜須奈？なんで…ここに？」

「なんでって私（アタシ）も近場（ちかば）で飲（の）み会（かい）に参加（さん）してたんだよ。何（なに）があったのか話（はな）して？」

亜須奈が来たことで冴（さ）えないリーマンの俺（オレ）が彼女を作（つく）るという世（よ）にも恥（は）ずかしいチャレンジが開幕（かいまく）した