episode.『07月05日(月)』



パン屋にパフェを買いに行った私は友と再会する


うち2名は機嫌を損ね、一人は笑い、私は彼女を連れて二人きりに


手を繋ぐ彼女に問うたのは手紙の行方


手紙を読んだかどうか


結果、届いていないとのこと


私は寂しげに俯く彼女に手紙の内容を少しだけ話した


また好きって書くから


それが夢の切れ端だった



      ※



人に勧めて好きになってもらうより


勧める前に最初から


互いに興味を持っていて


それを知って仲良くなる


そんな出会いの瞬間が好きなのだ


偶然とか運命とか


目眩くして出会った


奇跡のような巡り合わせ


それが堪らなく愛おしい


類は友を呼ぶ


同じ穴の狢


君に出会えてよかったと


そう言える最後にしよう



      ※



電車に乗っている時


長椅子に座って


軽く足を伸ばして


向かいにある大きな窓の外を眺めて音楽を聴く


流れる景色に


自分の人生を重ねて


物思いに耽る


その瞬間が心地良くて


だから眩しいからと窓を閉めて


スマホを弄っているような人は苦手だ


些細な出来事にときめく


そういう対話が成り立たないから


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る