episode.『04月11日(日)/04月12日(月)』
世間話一つ始めると
知識をひけらかすように長々と語り始める
勝手な憶測と偏見で物を語り
最後にはアンチテーゼとわかった気になって全てを片づける
あんなものは会話ではない
ただの独り相撲だ
30分以上も絶え間なく話し続ける
オチも何もない
ただ喋りたいだけ
だから父は嫌いなんだ
※
アニメでもSNSでも
多種多様な思考が交錯し
それが一つの世界として形成されているから
眺めているだけで面白い
だが当事者になってみれば
なんてことはない
ためになる話
つまらなくはない会話
平凡で退屈な日常の一部でしかない
だからこそ思う
傍観者であり続けること
それこそが一番の娯楽だったと
※
皆、よく明るく振る舞えるよな
私はもう疲れたよ
人に気を遣ってばかり
声に出すのも面倒臭い
笑って誤魔化して
それが一番楽で
私の心は
もうとっくに死んでいるんだなって常々思うよ
こんな自分に気づいているのも自分だけでさ
言われなくても自分のことはやっててさ
ほんと疲れたよ
※
何でもできるやつにとって
何にもできなことが一つある
それは楽しむこと
最初はそれを磨くために
ひたすらに頑張るだろう
けれど全力で走り続ければ
いずれ足が止まる
それが嫌で逃げ出すのが凡人
好きな者はそれを繰り返す
だが一定のペースで走る者は
程度が知れてわかった気になる
故に退屈なのだ
※
心を空っぽにして
無気力に全身の力を抜いて
何も考えることなく
窓に映る景色を眺め
通りすぎながら
耳元から流れ出る音楽を
聴き続けていると
まるで人生のBGMみたいに
染み渡って反響する
胸にぽっかりと空いた穴を伝って
切ない気持ちを増長する
誰か
この孤独から助けてくださいと
そう言うように
※
家族がいるから幸せだった
そんなことは決してない
家族がいたからこそ不幸だった
そういう家庭が多様に存在して
抗う術のない子供には
屈服するしか手段がない
法律も国家権力も当てにならん
子の性格は親の影響に直結する
育つ環境が全てなのだ
それを大人が理解していない
だから大人は嫌いなんだ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます