episode.『12月26日(水)』



楽しい時を過ごすと、そこに依存してしまう。


終わりが近づけば近づくほど、もっとずっと一緒にいたいと思う。


そうやって、別れ際に迎えるは悲しみと切なさで。


余韻に浸るべく眠りにつけば、夢でもあなたの姿が映る。


居心地が良すぎて、抜け出せない。


私はどうやら、幸せだったみたいなんです――。



      ※



何を期待していたのだろう。


何を自惚れていたのだろう。


私は甘い。大馬鹿者だ。


見誤ってばかりいる。


何を求めたって、何にも手に入らないというのに。


私らしくって、私を見定めてなきゃわからない。


何をしたって無駄なんだ。


そんなこと、わかっていたことじゃないか。


私には、一人が相応しい。



      ※



誰かのために生きようなんて性に合わない。


だから自分のために生きようと思う。


どうせ誰も、興味なんてないんだから。


他人のために心擦り減らすなんて馬鹿げてる。


だったら自分のために擦り減らした方がまし。


いざとなれば、死を選べばいい。


私は孤独であり続けるけることが、一番お似合いだよ――。


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