学校来たんだが…
予定通り今は8時15分。
試験までは時間はあるが、会場の教室がわからないからどこかに書いてあると有難いのだが
「どこだ?」
なんかこの学校、敷地多すぎるんだけど。
一応門はくぐったから学校のはずなんだけど校舎が近ずいてこない。
「見えてるのに行けないってなんだよ。」
「同感だ。」
「へ?」
「お前も試験受けに来たんだろ?俺も同じさ。」
いきなり声がした。今日は試験だから他の人はいるとはわかっていたものの、いきなり声かけられるとびっくりするからなぁ。まさか独り言に何か返されるなんて。
「どうやっていけば?」
「まずは挨拶だろ?これから一緒に行くんだから名前くらい知ってても良いじゃんか。」
「あぁ、僕はヴァレン・セレスティ。」
「俺はキース。キース・ ローザリオ。君とかはいらん、キースでな。んで、どうすっか。目的地は見えてるんだがなぁ。」
それが一番の問題だ。時間がない。
「目が良ければ〜」
「先も見える〜」
「目的地にも〜」
「すぐ着ける〜」
「「へ?」」
いきなり声がした(2回目)。2人同時に振り返る。
「「双子?」」
「「そうだよ〜」」
これだと僕らも双子みたいだが今日会ったばっかりです。
「可愛い。」
「キース、心の声漏れてんぞ。」
「あっ!」
わかるよ、その気持ち。可愛い。でも声に出すのはなぁ。
てか、この2人顔は瓜二つだし髪の色も同じだから、証明写真でも見せられたら見分けがつかない自信がある。
違うのは髪型くらいだろう。片方はツインテール、もう片方が…なんだ?短くも長くもなく…セミロング?髪型はそこまで知ってるわけじゃないからわかりませーん。お手上げ。でもツインテではないからそこで見分けられる。
「身体強化を〜」
「持ってない人との〜」
「結婚は〜」
「お断り〜」
フラれてんぞキース。
「がーん!」
あんたは心の声が声に出すぎだな。
「じゃあ僕とはオッケーなのかな?」
「「えっ?」」
「身体強化できんのか?あの習得に何年もかかるって物を?」
「し、信じられない」
「やってみて〜」
え、めんど…
まぁいいけど。学校の設備(?)みたいな森には被害が無いようなものは…
「じゃあ、飛びまーす。」
強化は腕だけでは無く、身体全体の任意の場所にかけられる。
飛ぶくらいならなんとも無いよな。『身体強化』で脚を強化し、軽くジャンプしたのだが、
「え?」
「「嘘っ!?」」
気づいたらだいぶ高く飛んでいた。
「はぁ!?」
うん、自分でもよくわかんないけど落下したら危ないってのはわかる。
落下速度が上がる前に足場かなんかを作らないと…と、ふと思いついた。
『魔力操作』で自分の魔力を体外に放出し、それを固めて足場に…
「出来たやん。」
見えないけど。でも立ってるから成功だね。これ魔力なら動かせるんじゃ無いだろうか。『魔力操作』
「動いた。」
これで安心して降りれる。
「ただいま」
「「「浮いてるっ!?」」」
そうなるよな。
「魔力を圧縮して支えられる程度の強度にした。」
「よくわかんねーけど、お前やばくね?」
「いや、それより乗ってけ。これならすぐだ。」
「「もう何も突っ込まない。」」
姉妹の決心はよそに3人に乗ってもらい校舎の前に行った。
当然騒がれたけどね。試験前なのに色々あった。疲れたよ、まったく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます