19話 受付嬢とデートがしたい!
俺は食事をとった後自分の部屋へと戻っていった。
今日はモヒカン隊の奴らと鬼ごっこをしたせいか体が疲れているため早く寝たかった。
俺が部屋の中に入るとエルザの奴は、 俺のベットで爆睡しており時々寝言なども言っていた。
「むにゃむにゃ。 シュン。 血がもっと欲しいのだ……」
こいつ寝言でも俺の血を欲するとかどんだけ血が好きなんだよ。
さて俺もベットに入って寝る前に一つ作業をしなくちゃな。
俺がしたい作業というのは、 俺の部屋に誰も入ってこれないようカギをするということだ。
この家には今俺の貞操を狙う獣が二人もいる。
そんな奴らから俺の貞操を守るためにも俺はカギをするのだ!
そして俺は扉の鍵を閉めてからエルザの寝ているベットに入って寝た。
因みに俺はロリコンじゃないからエルザに対して興奮することはない。
それに偉い人も言っていたではないか。
YES! ロリータ! NOタッチ!とな。
~次の日~
俺は、 鶏らしき鳥の鳴き声によって目を覚ました。
そして俺は目が覚め自分の布団を確認したのだが、 そこには千鶴、 ハク、 ルビーとここにいるはずのないメンバーが集結していた。
俺確か昨日カギ閉めたよね?
それなのになんでこいつらはここにいるんだ?
俺は疑問に思い扉を確認すると俺の部屋の扉は粉々に粉砕されていた。
おい! ここラピスさんの家なのに何してんだよお前ら!
てかハク! 俺の右腕に自分の体を擦り付けるな!
それと千鶴! 俺の指をなめるな!
ルビーは、 俺の息子を触ろうと……
「おいルビー。 てめぇ起きてんだろ」
「ばれちゃいましたか?」
「起きてんなら俺のベットからさっさと出てけ!」
俺はそう叫びながらルビーをベットから蹴落した。
「ありがとうございますぅぅぅぅぅ!」
「気持ち悪いからしゃべるんじゃねぇよ。 それと息もするな。 空気が汚れる」
「はあはあ。 す、 すいません」
「誰が喋っていいって言ったよ変態」
「う~ん。 シュンおはようなのだ」
どうやらエルザも目が覚めたようだ。
「それでシュンはなんでルビーの頭をふんずけてるのだ?」
「それは……」
「それは私が俊さんにそうして欲しいとお願いしたからです!」
「本当なのかシュン?」
「違うわ! それはこいつの虚言だ! だからこいつの言うことは今後一切信じるな!」
「わかったのだ」
エルザの叫び声によって今まで眠っていた二人も目を覚ましたようだ。
まあ二人の内片方は、 〇スタークと同じで起きたら主に俺に対して大災害を起こすから一生寝てて欲しいんだけどな。
「シュン。 おはよう」
「ああ、 おはようハク」
「ねぇ俊。 この状況について詳しく話を聞かせてもらえるかしら?」
千鶴の奴口ではそう言っているが、 手にはスタンガンを握っていて俺の話を聞く気が全く感じられなかった。
「ち、 千鶴。 落ち着け!」
「いいからさっさと話しなさい!」
「ええと俺が目を覚ましたらすでにこの状況でした。 許してニャン?」
俺が知る中で最大限の可愛らしいお願いをしたのだが千鶴はそれが相当気に要らなかったらしく、 手に持っていたものがスタンガンから釘バットに知らない間に変わっていた。
そして俺は朝から千鶴のお仕置きをくらう羽目になった。
「シュン様おはようございます。 体がボロボロですけど何かあったんですか?」
「いえ! なにもありませんよ! 何も!」
「それでシュン様は、 今日どうなさるおつもりなんですか?」
「とりあえずハクを連れて服屋にでも行こうかと思ってますね」
「あの、 それなら私も……」
もしかしてラピスさんもついてきてくれるのか!
そして買い終わったらハクを家に返して二人きりでデートできるのではないか!
だがそんな俺の期待はあっさりうち砕かれた。
「私が行くからいいわよ」
「私も当然ついていきますよ!」
「そ、 そうですか……」
俺の期待を打ち砕いたのは、 ガキ大将コンビだった。
やはり貴様らか!
てかルビーに関しては、 俺とラピスさんの中を応援してくれるんじゃなかったのか!
それなのに邪魔しやがって!
後で絶対殺してやる!
あ、 でも奴からしたらそれもご褒美か。
そして結局服屋に行くメンバーは、 俺、 千鶴、 ルビー、 ハク、 エルザになった。
エルザに関しては、 服屋に行った後武器屋で武器を買ってやるつもりだ。
「それではシュン様。 また後で」
「はい! こいつらの買い物なんてすぐに終わらせてすぐにラピスさんに会いに行きますね!」
「ふふふ。 楽しみに待ってますよ」
はあ~今日もラピスさんの笑顔は素敵だな~。
それに比べてこいつらときたら……
「ねぇ俊。 もし買い物が速く終わったらデートしない? お金なら昨日吸血鬼退治の分でかなり入ったんでしょう?」
「あ、 ずるいですよ千鶴さん! 私も俊さんとデートしたいです!」
全くこの二人は本当に……
「なあシュン。 一つ質問いいか?」
「なんだハク」
「あの2人はお前の番なのか?」
こいつ今なんて言った?
「そんなわけないだろぉぉ!」
「そ、 そうか。 それはよかった」
「それでなんでそんなこと急に聞いてきたんだ」
「いや、 シュンが他のメスと仲よくしているところを見るとな。 こう胸が苦しくなって、 それで他の奴には絶対に渡したくないと感じるんだ」
ハクは、 顔を真っ赤にしながらそう言ってきた。
何? この可愛い生き物? でも俺よ忘れてはいけない。
こいつはもともと獣だ。
俺は動物は好きだが、性的対象にはどう考えても見れない。
「なあシュン。 いつになったら出発するのだ?」
エルザのやつは俺の背中がよっぽど気にいったのか移動するときは俺の背中から基本降りようとしない。
「はいはい。 もう行くからな」
そうして俺たちは、 ラピスさんと別れ初めに服屋に行くことにした。
服屋の中に入るとハクは、 かなり驚いた顔をして服を見始めた。
「なあシュン! お前が私の服を選んでくれないか?」
「なんでだ?」
「私はどの服がいいのかわからないし、 それに俊が好きな服が着たいんだ」
俺はそう言われ顔が真っ赤になってしまった。
ああ、 俺が待ち望んでいたのはこういう女性なんでよ。
でもこいつ元が狼だからハーレムメンバーにはカウントできないな。
そう言えば俺って未だに意中の子一人も攻略できてなくね?
「わかった。 でも俺もファッションセンスないからあまり期待するなよ?」
「問題ない。 私は俊のことを信頼しているからな!」
そう言われたんじゃ期待に応えざるを得ないな。
ハクの見た目はクールな感じのため俺はそれに合うよう必死に服を探し、 そして納得のいくものを見つけ、 ハクに渡したところ喜んで着てくれた。
そして俺の選んだ服で決まりその服を買った後服屋を出ようとしたのだが……
「俊さん! こっち見てください!」
「どうしたんだルビー?」
俺が振り返るとそこには赤色のビキニタイプの水着を着たルビーが立っていた。
「どうですか? 興奮しますか?」
「さてハク。 早くお会計に行こうな」
「あれに反応しなくていいのか?」
「いいから早く!」
「はう! 私のことを無視してまるでいないような存在に扱うのもたまりません!」
そして俺たちはルビーを無視したまま武器屋へと向かった。
「いらっしゃい! 今日はどういったご用件ですか旦那!」
相変わらず筋肉親父は俺たちに筋肉を見せつけてきた。
それに対しハクとエルザは威嚇をしているようだった。
まあ仕方ないよね。
「今日はこのガキの装備を選びに来たんだよ」
「へぇそうなんですかい。 それで嬢ちゃんはどんな武器が欲しいんだい?」
「プイ!」
どうやらエルザは筋肉おやじのことが嫌いなようだ。
「おじさん何か悪いことしたか?」
あ~あ筋肉親父の奴涙目になっちゃったよ。
「なあエルザとりあえずお前が欲しいと思った武器を持ってきてくれないか?」
「わかったのだ!」
そしてエルザは俺と同じ手甲を選んできた。
「お前それがいいのか?」
「そうなのだ!」
「なんでだ?」
「シュンと同じ武器がよかったからなのだ!」
なあ。 なんで俺の恋愛対象外の子ばかりいい子なの? 理不尽じゃない?
「ええとじゃあおっさん。 これをくれ」
「わかったよ。 それとその子旦那の娘さんにしては似てないですね。 もしかして母親に……」
おっさんは最後まで言い切ることができなかった。
なぜならそこには三人の不機嫌そうな顔の女性が立っていたからだ。
「おっさん。 こいつは俺の娘じゃないよ」
「そ、 そうなのか?」
「ああ、 それとこれお金な」
「毎度あり!」
そして俺達は、 武器屋を出てラピスさんのいる冒険者ギルドへと向かった。
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