ご案内!男性向けおすすめ異世界!○○○○志望の転生者様!
第4,5話 転生者~前世にて~
『あなたのつくった発明は必ず世界中の人を幸せにするわ』
生前の……母の笑顔を思い浮かべ、母の最期の言葉を思い出して僕は実験室へ向かった。
いうなれば、これはひとつのエピローグだ。
世界を救うため、母との約束を守るために、自分の夢を叶えるためにと戦った……僕の人生のエピローグ。
照れくさいモノローグを挿み、ちいさな……だが、確かな幸福に向かって突き進んだ僕にとっての大一番。
しかし、大一番と言っても難しいことはない。
あとはただ実験室から最後の指示を出し、優秀な仲間達が僕の研究を問題なく遂行していくのを見守るだけなのだから。
だが……。
「主任! 手動でのコントロールを受け付けませんっ」
「このままじゃ、装置が耐えられないっ!」
「なぜ……こんなことに」
「急ぎ避難をっ!」
「だめっ! 隔壁が開かないっ! 閉じ込められたっ!」
「なぜだ……」
僕はこのエピローグを……人生の結末を、悲劇だと疑わなかった。
次に目が覚めた時、僕は……薬品臭い研究室や、精密機械に囲まれた閉鎖空間とは、まるで似つかない古めかしい西洋風の建物の中にいた。
忙しない女性に案内された先で……受付を名乗る先程とは別の女性に問われ浮かぶ欲望。
もう、人助けはごめんだ。
そうだな……前世では叶わなかったことをというのなら……まず、女を抱きたい。
それともこれは……早くに母を失った僕の心が、どこかで歪んでしまった証だろうか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます