このタイミングで婚約破棄っておかしいでしょ!!

一ノ瀬 彩音

第1話 このタイミングでの婚約破棄!!

私はそこまでパっとしないOLですけど、それでも今というより

いくらか前から恋人としてお付き合いしている人がいます。


その人は御曹司でとてもかっこよくて頼りになります。


相手が御曹司だからといってお金目当てでお付き合いしている

という事は決してありません。


私の周りではお金目当てでという事で言う人もいますけれど、

そんなのはぜんぜん気にしていません。


そういう人は無視して言わせておけばいいんじゃないかなって

思います。


それよりもこれからをどうするのかを考えないといけません。


そこで私は御曹司である和人にご連絡してデートしませんかと

言うと、和人もokのお返事をくれてとても嬉しいです。


待ち合わせは某場所に指定したので私は家を出て某場所へと

向かう事とします。


某場所へ到着すると私は和人が来るのをゆっくりと待ちます。


待っていると和人がなかなか来ないので心配していると、

和人がやっと私の前に現れて本当にどうしたのかなって

思います。


「和人来るの遅かったのね」


「わりぃな、お仕事でさ」


「そっか、それならしょうがないね」


「そうだな」


「私は今日お仕事はお休みなの」


「安里はお仕事お休みなのか」


「うん」


「確かOLだったよな」


「うん」


「普段は忙しいのか?」


「そこまで忙しくないよ」


「それは良い事だな」


「うん」


和人とこうやってお話していると、とても楽しくて退屈しないし、

有意義なお時間を過ごせている。


しかし、和人は楽しそうにしている様子を感じられないので

どうしたのかなって心配している私がいるのです。


直接本人に聞く方がいいよね。


「かず……」


「安里、婚約していたとは思うが、婚約破棄させてもらうな」


「デートしているタイミングで言う事なの?」


「言う事だな」


「そっか」


よくわからないけれど、納得している私がいるのは事実です。


「どうして婚約破棄したいの?」


「特に理由はないが飽きた」


「飽きたってそんな………………」


「本当にすまない」


「すまないじゃないよ、どうしてよ!!」


「本当にごめんな」


和人はそう言って走って何処かへ行ってしまうのでした。


私はポツンと一人残されていると、急に目に涙を浮かべて

その場で泣き出していると、私はどうしていいのかが

正直わかりません。


婚約していたのに婚約破棄されたというのは初めてでどうしていいのかも

わからないし、これからどうすればいいのでしょうか。


和人との恋愛は終わってしまったかもしれないけど、新しい恋愛を

する気にもなれないし、どうしようかなって考えます。


いくら考えても何も思い付かないので何もしない事にします。


こればっかりはしょうがないので私自身は頭と心が整理つくまでは

恋愛をするのはやめようかなって思います。


デート中に婚約破棄してくるなんてびっくりしているのと、タイミングが

悪いというのは私だけでしょうね。


和人は本当に最悪でしたね。


私の恋愛していたお時間を返せって思うのは私だけですよね。


次は必ず幸せになって周りに自慢してあげるしかない。


婚約破棄されたって誰にも言えない。


幸せは待つだけじゃ手に入りません。

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このタイミングで婚約破棄っておかしいでしょ!! 一ノ瀬 彩音 @takutaku2019

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