異世界バトルドーム

ちびまるフォイ

カクヨムにバトルドームをシュゥゥーーッ!!!

「今年のクリスマスプレゼントは決まってる?」


「うーん。どうしようかなぁ。

 ポケモンも欲しいし、ミニカーもレゴも欲しいし……」


「ひとつにしないとサンタさんが困っちゃうわよ」


「それじゃあ――」








「 バトルドーム! 」



願いが通じて男の子は異世界にシュゥゥゥーッ!!


超!! エキサイティンッ!!!



目を覚ますとそこは異世界だった!!


超!! サプライジンッッ!!


「あなたは……まさか伝説のバトルドーム!?

 生産終了したはずと思っていたのに……!」


「異世界にシュゥゥゥーッされたのさ!!」


「実はこの世界にいる強大な悪の力により

 私達はこうして相手のゴールにボールをシュウーッする毎日なんです。

 いったいいつからこんなことになったのか……」


「ツクダオリジナルから!」


「バトルドーム様、どうかこの世界をシュゥゥゥーッしてくれませんか?」


「悪者を見つけてシュゥゥゥーッ!! 超! エキサイティンッ!!」


「ありがとうございます!!」



バトルドームは異世界をシュゥゥゥーッ!!して回った。


いくら自分のゴールにボールがシュゥゥーーされようとも、


ふたたびみんながバトルドームに超!エキサイティンッ!してくれる日々が訪れるまではけしてボールを弾くのをやめなかった!



そして! バトルドームの上にたまるボールがなくなってきたころ。


「ひええ、ば、バトルドームだぁ!」

「シュゥゥゥーッされる! 逃げろ――!」


「超! バットタイミンッッ!!!」


バトルドームは逃げ回る人をシュウーッして話を聞いた。


「あんた……悪いバトルドームじゃないのか……?」


「超!! クエスチョンッッ!!」


「実はこの先にいる黒いバトルドームがいつも俺たちのゴールにシュゥゥゥーッ!してくるんだ」


バトルドームは確信を得た。

そいつがこの世界を悪にシュゥゥゥーッ!している現況だと!!


「超!! エキサイティンッッ!!!」


バトルドームは駆け出した。

そしてついにやつは現れた。


「ククク。私は"スーパー"アメリカンバトルドーム。

 はたして私をゴールにシュゥゥゥーッ!できるかな!?」


「超!! 超!! エキサイティーーンッッ!!!」


激しい打ち合いが続く!!


しかし、スーパーの名は伊達ではなかった。


「フハハハ! どうした普通のバトルドーム!

 さっきからシュゥゥーーッ!されてばかりじゃないか!!」


「超!! ダイピンチンッ……!!!」


スーパーバトルドームは単三電池8本も使い圧倒的な力量差を見せつける。

誰もがバトルドームが超ルージンッ!!するかに思えたときだった。


「超!! アキラメナインッッ――!!!」


バトルドームはスーパーバトルドームのパカパカが一瞬だけ作るスキを逃さなかった!


「無駄だ! どんな玉も電動パカパカで弾き返してやる!!」


「バトルドーム!!! 超!! エキサイティンッッ!!」


ガコン!!


「な、なに!? いつのまに私のゴールにシュゥゥーーしたんだ!?」


ガコン!!

ガコン!!

ガコン!!


「貴様ァ!! いったいどうやってシュゥゥゥーッ!している!?」


スーパーアメリカンバトルドームはまるで反応できない。

次々にスーパーのゴールにボールがシュゥゥゥーッ!されていく!!


「み、見えない! なにが起きているのかまったくわからない!!」


「超!!! エキサイティンッッ!!!!」


バトルドームは猛攻を続ける。

パカパカがすでに限界まで来ている。


「こ、これは黒いボール!? しっ、しまったぁ! 高得点だ!!!」



「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!!!!」


「うあああああ! やめろぉぉーーー!!!」



バトルドームのドームの色は黒。

保護色になった黒いボール(高得点)はほぼ見えない。


いくら電動パカパカであったとしても反応することはできなかった!



ついにスーパーアメリカンバトルドームは販売終了となり世界に平和がシュゥゥゥーッ!!!!


超!! ハピネッスィンッッ!!



「バトルドームさん、本当にありがとうございます。

 なんてお礼をシュゥ――ッ!すればいいのか……」


バトルドームは自分のゴールをトンと叩いた。


「ボール(気持ち)を相手のゴール(心)にシュゥゥゥーー!」


「バトルドームさん……! 気持ちは届いている。そういうことなんですね!」


「超!! エキサイティンッッ……!」


すべての人が相手のゴールにシュゥゥゥーッ!する日々が終わった。

世界は平和に包まれた。



かに思った。


「ク、ククク……バトルドーム……。

 まさかスーパーアメリカンバトルドームを倒して終わったと思っているのか……?」


「超!! サプライジンッ……!?」


「俺は所詮ただの先鋒。あのお方にくらべれば所詮ザコなんだよ。

 俺を倒したことであのお方も黙っちゃいないだろうな……ぐふっ」


スーパーアメリカンバトルドームのゼンマイが切れた。

しかしその言葉は嘘でも負け惜しみでもなかった。


「ば、バトルドームさん! そっ……空が……!!」


平和に戻ったかに思えた世界は紺色の暗雲が立ち込める。

ふたたび異世界の人々は終わりのないシュゥゥゥーッ!の日々がはじまる。


「あ、あああ……!!!」


そして、暗雲をまといながら世界の元凶はついに姿を表した!!!





「ドラ○もん、バトルドームもでたぁ!」

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