第11話 運命?
母さんのファンだった紗雪が大賛成してしまったので、雪花の計画は全て白紙。雪花も、今は俺の隣で真っ白になっている。
残ったのは俺と付き合ってるってことと、親公認の為、そう簡単には別れられないって事。これはだんだんに自然消滅を狙うしかないのか?
それにしても紗雪が母さんが出てたアニメのファンなのが以外だった。物理攻撃魔法少女で今もシリーズが続いてるアニメだ。
「弥生さんこれ見て下さい!これアタシが小6の時にデパートのミラクルのイベントで撮った写真なんです!」
そう言って見せる写真はラミネートで保護されていて、シフォンの着ぐるみと若い母さんと小さな男女が写っていた。
「あら~、懐かしいわね~。ん?これは……」
「弥生ちゃんどうしたんだい?」
「雪路さんちょっとこの写真みてみて」
「あれ?この子は……」
「ねぇ、紗雪ちゃん、一緒に写ってる男の子はだれなの?」
「あっ、その子はアタシが迷子になってた時に助けてくれたんです。かっこよかったなぁ~♪」
「もしまた会えたらどうする?」
「あのときはずっと泣いてたので、お礼をちゃんと言って気持ちを伝えたいですね。初恋でしたから」
するとやっとそこで雪花が復活してきた。
「姉さんは乙女脳だからダメよ。そんな運命的な出会いなんかしたらコロッといってしまうわ」
「なによー!いいじゃない夢くらい見たって」
「……雪路さん、うちの子が無意識ハーレム作ろうとしてるわ。今収録してるアニメみたいに」
「確かに、父親としては複雑だけどね」
ん?どーゆーことだ?
「紗雪ちゃん、悠君ちょっと来て~」
母さんに呼ばれて近くに行くと髪をいじられた。
「紗雪ちゃん、その一緒に写ってるのはうちの息子なのよ~♪ほら今邪魔な前髪どかしたから見比べみて」
「えっうそ!??あっ………ホントだぁ…」
「でしょ~?まさか何年もたってから会うなんて運命的ね~♪」ニヤニヤ
「運命……橋本君が私の王子様だった………の?」
いやいやいや、なんでそんな顔赤くして目元潤んでんの!?なんなの?チョロインなの!?ホントにコロッと行ってどーすんの!
突然寒気がする。
振り向く。
雪花さんめっちゃ怖い顔してる。
えっ俺なんもしてないんですけどー!
後、奈々。さっきからフォークで刺すな
そんなことがあり、結局再婚するってことで話はまとまり、冬休みに入ったら引っ越しする事が決まった。家の大きさ的に中村家がうちにくるそうだ。名字も卒業するまでは今のままでいいらしい。
開けて翌日、俺は大事な話があるので雪花と紗雪を家の近くの喫茶店に呼びだしていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます