◇　◇　◇　◇　◇　

　敵の魔法士たちは容赦なく攻城魔法を放ち続けるが、それでもリリアはたったひとりで持ちこたえ続けた。

「はぁっ、はぁっ……まだ、このくらいっ！」

　攻城魔法がバリアに直撃するたびに、展望台の魔法陣は明滅を繰り返す。

　リリアは杖を魔法陣中央に突き立てたまま、気力と魔力を振り絞って出力の落ちたバリアを再強化する。

　初めての実戦、しかも相手は戦慣れした十人もの魔法士。

　バリアに魔法がぶち当たるたびに、意識が飛びそうなほどの衝撃が体に走った。

　それでも、自分が城を護らなけれねばならない。

　園が返り血で真っ赤になるほど奮闘して、城門を守りきったのだ。

　なら、今度は自分が頑張る番――！

「刀兵衛さま、わたくし、必ずみんなを守ってみせますっ！」

　リリアは闘志を漲らせて、さらにバリアの出力を高めていった。

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