『濡れたパンツとお姫様抱っこした女の子』
シャーロット
文化祭
第1話 『どうしてこうなった?!!』
誰も居ない生徒会室
シーンと静まり返った生徒会室の中
此処にいるのは俺タダ一人だけ
女の子との待ち合わせだったならどんなにうれしい事か・・
誰も居ない夕暮れの教室で向かい合わせでの女の子からの告白
『そんな甘いシチュエーションに憧れない訳が無い』
だが・・
悲しいかな好きな人はいるが、付き合っている人は居ない。
文化祭が終わりに近くなり、今まで張り詰めていた気持ちが一気に緩んだせいか眠気が一気に襲ってきてしまい、誰も居ない此処生徒会室に帰ってきたのだ。
この4階の生徒会室の窓の下に見えるのはキャンプファイヤーを囲んできゃーきゃーと歓喜の声を上げながらフォークダンスに興じるカップル達の羨ましい姿
そんな羨ましい光景を眼下に見つめながら
『青春だな~羨ましい限りだぜ』
などと独り言を吐いてしまっている俺
俺もあのキャンプファイヤーの火の回りで愛しい人と手を繋いで踊ってみたい
そんな有り得ない現実を一瞬夢見てしまっている俺
愛しい人・・
そう脳内で幻想した瞬間、一瞬脳裏に浮かんだサラサラの髪をした少女の後ろ姿・・
しかし次の瞬間
『そんな事は現実にはあり得ないぜ』
そう打ち消してしまってた
今の俺と比べてみれば
『絶対に釣り合うはずのない高根の花』
俺のカーストレベルは把握しているさ
一週間に及ぶ文化祭準備に2日間に渡る文化祭本番を無事に終わらせる事が出来てやっと一息ついている所だ。
一年A組の文化祭実行委員として選抜されて・・というかはっきり言って押し付けだな!!
くっそ!!
皆楽をしたいもんだから重労働な文化祭実行委員の仕事を俺に押し付けやがって!!
文化祭が始まる前にホームルームで文化祭実行委員の選出があり
「国生くんが良いと思いま~~す」
というクラスの女の子からの提案に
一気に決まってしまってた!!
俺、
この清光学園に入って初めての文化祭
その初めての文化祭で無理やり一年A組の多数決という暴力により文化祭実行委員として、俺はここ一週間ほぼ無睡と言うくらい文化祭の為に走り回って殆ど眠れていない!!
多分目の下に酷いクマを作ってんだろうな俺・・・
彼女には絶対に見せられない状態だ・・・だって、彼女いないし・・うう~みじめだ~神様、哀れな子羊にひと時の幸せを下さい。
そう思いながら眼下に見えるキャンプファイヤーの盛大に燃える炎をボーっと眺めていると、
『不意にオレに向かって大きく手を振ってきた女の子』
が俺の視界に入る!!
金色の腰まで届きそうな長い髪
青い透き通るような大きな瞳
スーっと通った鼻筋
小さな唇
長く細い真っ白な足
『クリスティーナ・クラーク』
身長175
俺より少し低いけれど
超~細ゼ~~~
母親が日本人、そして父親がアメリカ人
その両親の間に生まれた3女
高校進学を期に日本に帰ってきた帰国子女だ
そして今回、文化祭実行委員に選ばれた不幸な俺にとって唯一の幸福
文化祭実行委員は各組男女各1人づつ選ばれる
そして
『クリスティーナ・クラーク』
は1年A組のもう一人の文化祭実行委員
ずっと俺のサポートをしてくれていた頼りになる相棒だ。
俺もそんな彼女に大きく、手を振り返す。
ふとそんな彼女の姿を見ながら
『あんな女の子が彼女ならな~』
なんて思ってしまい
手を振ってくれた彼女のその行為に
顔ががつい・・・
『ニヤケテ・・・しまいそうだ・・』
クリスティーナも最後の見回中りかな?
俺は超~ハードだったから眠いぞ・・・
うう~~
ウトウトしてきやがった!!
『コクッ』
『コクッ』
『コクッ』
ううっ~ヤベッ、居眠りしてたぜ!!
ううっ~~
眠い・・・
『うを~~』
超~~超~~眠いぞ~~
此れはもう限界だな・・
出来れば眠りたくないんだが・・
文化祭の後のであんなに浮かれているんだ
今だったら誰も来ないよな!!
・・・
誰も来ない事を願おう・・・
運を天に任すしかない!!
今は眠気の方が優っている
『此処までやったんだ!!少しくらい眠っても良いだろ・・・』
そうして俺は・・
深~~い眠りに・・・・
落ちてゆく・・・・・
・・・
・・・・
・・・・
『サラ~~』
『サラサラ~~』
『サラサラ~~』
窓から入ってくるそよ風につられて
顔を擽る柔らかい感触・・・
『気持ちいい~~』
そして
『安心する~~』
何か・・
甘~い香りが・・・する・・ような・・・?
気のせいか?
『ダナ!!』
『此れは夢だな!!』
にしても!!
サラサラの髪の感触・・
『良いな~~』
『クリスティーナもこんなにサラサラの髪の毛なのかな~』
触りたいって思ってたから夢に出てきちゃったのかな?
それに・・
このぷにぷにの柔らかい感触・・
『抱き心地最高じゃん~~気持ちいい』
え・・
抱き心地・・・?
柔らかい?
甘い香り?
夢じゃねえ?んじゃ?
そう思い・・・
俺は恐る恐るゆっくりと目を開けてみると
俺は金色のサラサラの長い髪を窓から吹き込むそよ風に靡かせながら寝息を立てているミニスカートから覗く真っ白な細い足が舐めかしい制服姿のクリスティーナをお姫様抱っこしていた!!
そして俺の手には・・・
『真っ白な湿った可愛いフリル付きのショーツが一枚握られていた』
俺はそれを見た瞬間思わず
「えええええええええええええええええええええええええええええええええええ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~」
っと大声で驚きの悲鳴
「ヤベッ大声出しちまった」
と思ったがもう遅い!!
起こしちまったか!!
クリスティーナは
「う・・う~~ん」
と小さく声を上げた後
俺の悲鳴に驚いてか、俺にお姫様抱っこクリスティーナが薄らと目を開ける・・・
クリスティーナはまだ半分夢の中みたいでボーっとしているよう・・
ゆっくりと辺りに視線を巡らせ
俺を見て・・
『満面の笑顔』
か・・可愛い・・
正直そんな瞳で見つめられるだけで・・
『このまま襲ってしまいそうだ』
そんな俺の顔を見つめながら
「えへへっ~本当に私と結婚して・・・くれるんだよね」
そう言ったかと思うと・・
お姫様抱っこされたクリスティーナはそのままの体制で俺の首に両手を伸ばして自分の体を引き上げながら・・
熱い吐息を俺の中に送り込みながら俺にくちびるを重ねてくる
『な・・何なんだ~~どうしてこうなった?!!』
つづく・・・
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