第9話:デート編
彰は祐一の教えを守りつつ
出会い系マッチングアプリで次々と色々な女性にアタックした
9割近くがあからさまな業者の中
スクリーニング(見極め)して、残りの1割
つまりは一般の素人女性とのやりとりに繋げる
素人っぽい女と繋がったとしても
それが必ず成果に繋がるとも限らない中…
彰はひたすらにアタックし続けた
そして…
彰
「祐一さん、ついにやりました!」
「今週の金曜日にサシ飲みに行くアポ取りました!」
祐一
「おめでとう!」
彰
「探すのには苦労しましたが
根気よく続ければ出会えるもんなんですね!」
祐一
「そりゃ出会い確率ゼロならとっくに潰れてるしな」
初めての成果に彰のテンションは鰻登りの様子
しかし
彼の期待は、ほんの少しだけ崩れることになる
(1か月後)
祐一
「そういえば、サシ飲みデート楽しかったか?」
彰
「それが…」
祐一
「盛り上がらなかったのか?」
彰
「いえ!めっちゃ話し合う子で
サシ飲み自体は楽しかったんですよ!」
祐一
「おお、良かったじゃないか」
彰
「でも、楽しくて嫌われるのが怖くて
チキっちゃって一線を越えられなかったんです…」
「そんな自分が情けなくて……」
祐一
「その子とは、その後どうなんだ?」
彰
「あれから次のデートに誘おうとしてるんですけど、イマイチ反応が良くなくて…」
祐一
「ネットでの出会いの場合、1回目のデートが大事だからな
その時の勢いで行かないと自然消滅しやすい」
「鉄は熱いうちに打てってことだ」
彰
「あああああ、俺なさけねえええええ」
祐一
「安心しろ、失敗なんて誰もが経験する」
「その失敗から学んで1つずつ恋愛経験値を上げていけばいいんだ」
彰
「失敗から…学ぶ……」
祐一
「出会い系で知り合った子と、恋愛関係の話しで失敗しても
リアルの人間関係には何一つ影響はないだろ?」
彰
「まぁ…確かに…!」
祐一
「今回の反省点を、次は克服してみよう
それでダメならまた接し方を変えてみよう」
「そうやって試行回数を増やして試行錯誤していくことで
恋愛勇者としてのレベルが上がっていくんだ」
彰
「そうですよね…出会い系は
あくまで経験値稼ぎの練習場、レベル上げの場所ですもんね!」
祐一
「失敗してもリスクが少ない最高の狩場だ」
「そこで女慣れしていけば、
オフ会やリアルの場面での恋愛スキルも向上する」
「失敗は辛い事だが、今はどんどんアタックして失敗して改善しろ!」
「それが、熟練の恋愛勇者になるための修行だと思え!」
彰
「わかりました、ここまで来たらもうとことん失敗しまくってやりますよ!」
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