CD-ROMを使う自社ハードの開発にも取り掛かるべきかな
さて、トロンを使ったGIUOSのワークステーションやパソコンを東京四洋電機で作るならばついでにゲームの自社ハードも開発を始めてしまおうか。
「北条先輩。
東京四洋電機でゲームハード自体を作らせたいと思うんだけどどうかな?」
「そうすればマージンをとられなくて済むので良いことではないですか?」
「まあ、マージンはとられないけど当然開発費用はかかるけどね」
「それでも元がとれるのなら問題ないと思いますわ」
ハデダゾンがMECと組んでPCジェネレーターの開発を始めたのは今頃だった気がする。
そしてPCジェネレーター発売当初はホムコンやサガマーク3といった家庭用ゲーム機を圧倒する高速・高性能のハードでもっとも早いCD-ROM搭載ゲーム機でもあったはずだ。
もっともホムコンの後継機種であるスーパーホムコンの牙城を崩すに至らなかったのは単純に本体価格が高く、さらに様々な周辺機器を追加しないといけないことなどがあったような気がするが、最終的にはパソコンにしたいMECとゲーム機にしたいハデダゾンのすり合わせが十分でなかったというのもあったろう。
それはともかく1985年末から1986年初めには高速なチップの製造にはハデダゾンではすでに完成しているはずだったかな。
でMECは1985年に「記録メディアにCD-ROMを使ったゲーム機」を作るという企画を立てていて共同開発へ至ったわけだ。
1987年にはPCジェネレーター初代機が発売され、翌年1988年には接続することでCD-ROMのソフト動かせるようになり、参入社数が明らかに過多によってソフトが飽和状態になっていたホムコン市場から特にアーケードゲームの移植に強いサードパーティが参入し、CD-ROMの普及に伴いパソコンメーカーも次々参入。
しかし1994年春に次世代機PC-FAXが発売されるとこれが大失敗。
理由は色々あるがセガティターンやプレイポートと同時期に発売されたのだが、まず3Dポリゴンを扱えないのが結構致命的だった。
あと98シリーズとつなげて使うことも考えられていたが実際はほとんど意味がなかったりもした。
ほぼ美少女ゲーム専用機となってしまったという点ではSAGAの最後のハードのドリームショットともにているけどな。
陣天堂のスーパーホムコンにCD-ROMドライブ拡張機器「スーパーホムコン CD-ROMアダプタ」の共同開発を1987年にはソンニーから提案されているらしいが、この時期にはディスクシステムが発売されたばかりで提案はけられた。
しかし、ディスクシステムが読み込み時間の長さや容量の少なさ、バッテリーバックアップの普及そして、磁気メディアゆえの扱いの難しさなどで売り上げが低迷したこともあってその後も陣天堂はディスクメディアには消極的だった。
まあ、なんやかんやあって陣天堂が一度はソンニーと結んだCD-ROM機器の開発契約を破棄したために、ソンニーはプレイポートを自力で開発。
SAGAティターンでポリゴン格闘茶道ゲームの婆茶ファイターがヒットすると、ソンニーはSAGAとはアーケードゲーム市場でライバル関係にありSAGAティターンへの参入はなく、陣天堂とはいろいろな理由で関係が悪化してゲーム機の自社開発を模索していたニャムコを引き込んで『立志レーサー』を発売し、更に『アイアンナックル』のような3D格闘ゲームソフトでハードの売り上げを伸ばして、サードパーティをどんどん引き込んでいき陣天堂の陣天堂64ビットとSAGAティターンを突き放したんだよな。
四洋電機の3DDO? いやそれはないない。
しかし、実は86年にはニャムコがホムコンに対抗して、NC1というハードを極秘に開発していて、これは高性能16ビットマシンで、ソフトもCD-ROMを採用していて、製品化直前まではいったが、発売にはいたらなかったので、それの権利を買ってしまうという手もあるけどな。
まあそれはともかくとして声を入れるゲームを作るならCD-ROMは必須なのだけど、現状ではどうしても価格が高くなるのが欠点なんだよな。
NC1の発売が中止されたのも大きなところでは本体価格とサードパーティの問題だし。
技術が陳腐化すればこういった機器はどんどん安くなるのではあるが、どういうタイミングでそれを取り入れるかというのはなかなか難しい。
だがやはり本体の価格はせめてCD-ROMをつけても4万円から5万円くらいに抑えたいところだ。
ホムコン本体が14,800円、スーパーホムコンで25,000円だからそれでも高いと感じるかもしれないけど、本体が売れたら徐々に価格を下げていくしか無いかな。
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