SAGAがアメリカに進出したこともあってゲームの売り上げがめちゃめちゃ増えたよ

 さて、ゲーム雑誌のコンポジットにTRPGのリプレイ連載が無事に掲載されて、TCGのルールも骨子が固まってきたところで会長から新たな朗報が入った。


 あ、ちなみに新しく発売するゲームソフトの商標や特許は、ちゃんと取っているよ。


 特にリズムアクションゲームは落ちてくる物だけでなく、下から上に向かう物、奥から手前に向かう物、横から反対側の横に向かう物、周囲から中心に向かう物、中心から周囲へ向かう物まで特許を取っておいて他社が特許を回避して作るのを難しくした。


「ホムコンのエイサー王伝説と桃の子太郎討鬼電鉄はそれぞれ200万本、SAGAマーク3の対戦型ジュエルスとリズムマニアックスは本体も爆発的に売れているようで、それぞれ売り上げ300万本以上売れていますし、アーケード筐体の対戦型ジュエルスとリズムマニアックスのインカムも好調ですわ。

 それからパソコンソフトや自社ブランドの九州三国志も30万本以上とまずまず売れていますわね。

 またSAGAがSAGA of Americaを設立しサガマスターアジアシステムという名前で本体を発売して当然ソフトもアメリカでも販売しはじめましたし、アーケード筐体もアメリカで稼働させ始めました。

 そちらでもジュエルス、対戦型ジュエルスとリズムマニアックスはとても好評なようで、ゲームソフトの売り上げだけで海外分も含めれば300億円、ゲームセンターのインカム収入を全て合わせれば400億円を超えましたわ」


 400億円も利益が出ているならいいな。


 もっとも”前”スマホのソーシャルゲームが一番良かった時期は月で2億近い利益が出ていた会社もあったらしいけど


「お、そりゃ良かった。

 週刊少年ホップの袋とじにエイサー王伝説や桃の子太郎討鬼電鉄を取り上げてもらえるのはやっぱ強いよな」


「そうですわね。

 フェニックスとしても売り上げが増えればそれに越したことはないでしょうし、少年漫画というものは馬鹿にできませんわ」


 ”前”では、テト&リスはライセンス生産されているものだけでも、パソコンや据え置きゲーム、携帯ゲーム、ゲームアプリなどのゲームプラットホームを合わせれば全世界で5億本という2位以下に大差をつけてぶっちぎりの売上本数を誇り、海賊版をふくめるとまさしく計測不能なんだけど、ソ連で開発された関係でライセンス関係が面倒なことになっているから、今回は俺たちが先にジュエルスでその座を奪えるんじゃないかな?


「これなら谷津遊園のアトラクションのテコ入れとかも安心してできるな。

 まず目玉になる超大型コースターを一つ設置しよう。

それとは別に“セイントリオ’‘‘メルヘンタウン’という形で‘セイントリオカフェ’や‘セイントリオ’のミニ観覧車、マインメロディトレインやミニエンジェルコースター、ファンシーコーヒーカップにバッテリーカーコーナー、それにキティグッスの売店なんかを建設しようか。

 身長制限とかがない小さい子供も乗れるタイプにして小さいアトラクションにすれば子供連れのお母さんも一緒に楽しめるだろうし」


「そうですわね。

 超大型コースターが30億円程度。

 ミニコースターが3億円程度でその他は数百万円から数千万といったところでしょうし、おそらく40億円もあれば出来ますわね。

 夏休みが終わって入場者も減っていますし、今が工事を行う丁度いいタイミングでしょうし早速始めましょう。

 あと京都陶器が業績不振に陥っているためDDTを売却するようですわね」


「まあ今は売り手市場なのにトップが逮捕でメチャクチャな職場環境が大々的に公表されちゃ株価も下がるだろうし、やめる人間もいっぱいいるよな。

 今買えば将来的に絶対儲かると思うよ」


 ここは”前”では長距離電話の他に携帯電話のDDTセルラーやチタニウム衛星携帯電話、PHSのウエルカムなどを売っていたはずで最終的には色々合併して携帯電話会社大手の一つの“アーユー“になっていったはずだ。


「では、150億円程度で買収出来ると思いますので、話が合えば買収をしておきますわね」


「うん、お願いな」


 今までとは買収にかかる桁が一つ違ってきたが、影響力の大きさを考えればこれは当然ではある400億円稼いで200億円使うってのはそこまで無理をしているわけでもないと思うしな。


 こんな感じでゲームで稼いで、その利益でその他の業種を買収して、俺の会社で働く従業員を増やせれば、安心して働ける人間が増えていくはずだし、俺の発言の影響力も無視できないものになっていくと思うんだ。


 買収に成功したらまずはフェイバリットに話を持ちかけてLCRを作ってもらうようにしようか。

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