第40話 パソコンが使えない
機械音痴だとか方向音痴という人は、世の中居るわけでそれもまた個性であります。
例の先輩はパソコン音痴ではあるのですが、Excelの指南書に付箋をつけてボロボロになるまで机に置いてあるような努力家でもあります。
実は、ただ古いだけで読みもせず、仕事できます系のアピールをするために机に置いてあることは、僕にはばれているのです。
でもそれを自分があえて言わないでいるのは、きっと優しさなんでしょう。
でまあ、よくExcelでわからないことがあれば先輩は自分に聞いてくるのですが、「その指南書の付箋ついてるところに書いてますよ」と言ったりします。
自分もExcelなどは先輩と出会った五年ほど前までは殆ど触ったことなどなかったので、さっぱりでした。
先任者がExcelに堪能だったようで、関数を駆使した意味不明な計算式には手を焼きました。
仕方ないので先輩の机にあった指南書を参考に読んだりして、その計算式が何をしているのかを解析したわけです。それでまあ、その使い方がわかったわけです。
先輩も同じように前任から引き継いだり、他の人が作ったExcelのデータも貰ったりして、Excelを使ってるわけですが、やはりその先輩が着けた付箋の所の関数がうまく動かないからと、教えてくれと言われれば辟易するわけです。
すべての関数の使い方を覚えているわけでもなく、どういう関数があるかも知りませんが大体やりたいと思うようなことは関数になってますし、ないなら作れば良いだけのことです。
「パソコンを使えるやつは使えない人をバカにしている」と彼らは仰せられるわけなんですけど、まあ確かにそんなことも知らないのかと驚くことはあります。
Alt+tubとかAlt+F4とかcontrol+AとかCみたいなものを使わないでパソコンを使うの大変だろうなと驚きます。
D&Dも知らない人もいます。
大抵の人はフォルダとファイルの概念も理解していませんし、まあそう言う例はあげたらきりがないです。
別に馬鹿にするつもりはないですが、自分で調べろと言いたくはなります。言いませんけど。あ、時と場合によります。先輩への第一声は「 調べてください」です。
Excelにしてもパソコンの基本操作にしても、なにか作業をするのはその人の仕事な訳で、操作方法を教えて欲しいとかならまだ分かりますが初めからやってもらおうという態度をとられるといい気分はしません。
効率とか、ミスを減らすためのExcelを使うため、スキルアップしてるわけです。それ相応の努力と時間を使ってるんですよ。
一分でかいつまんで分かりやすく説明してもらうことにそんなに価値を見いだせないかもしれません。
教えてくれる人はそのなん十倍もその事に費やしているはずなんです。
だからオイラーさんのように、公式を作り上げた人は偉大なわけで、結果だけ使うこともまあ便利なわけですし、本質を知らないことは応用の効かない愚かなことでもあり、時間の節約という点では賢い選択でもあります。
他力本願というのも本来ちがうものですが、頼りすぎるというのも良し悪しであるということでしょうか。
長くなったのでこのへんで。
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