私達は死ぬのが当たり前の人生です。

姫野天音

第1話命の恩人

 |これは、ずーっとずーっと未来の話

「e-Sports」…サイバーの能力が重視される世界。私は現在12歳。

「わぁっ!」

「きゃー!来た、逃げろぉー!!!」

 この世では、進化しすぎた機械、通称エネミーが自由意志を持つようになり、生みの親の人間を滅ぼそうとしてくる。私の実の姉も殺された。ここで生き残りたいのであれば、エネミーから逃げ続けること。目を合わせてはならないのだ。死んでしまうから。

「おい、あれ見ろ!」

「アスリートだ!」

 誰かが紅く曇った空を指して叫んだ。アスリートが、空で狂った機械を潰していく。アスリートは、エネミーをセーバーという刀で倒し、優しく私達を守ってくれる優しい存在。すると、ふっと上から妙な物体が落ちてきた。私は別に驚かない。こんなこと、当たり前だから。

「危ない」

 私は気づいたら、アスリートの腕の中だった。そう、アスリートは世界を救うサイバー戦士だ。世の中にはアスリートを育成する兵がいくつもあり、それぞれに違った育成方法である。

「気をつけろ」

 なんか…すごく危険な美しさ…彼女の美しい瞳に、惚れ惚れしていまう。

「何という名前なんだ?」

 アスリートは照れたようにつぶやく。 

「アリア’レイス…」

「アリアというのだな、私はカルラという」

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