アメリカのGPA
田中紀峰
日本のGPA制度は一言で言えばカオス
GPAは履修指導(academic advising)に用いられる学修成果(Academic Standing, Academic Standards, Academic Performance等)の指標である。
学期の終わりごとに、成績不良学生(GPA が 2.0 に満たない者)を Probation (仮進級、仮及第、もしくは保護観察)にして、次の学期に改善が見られない場合には、退学勧告対象となる(be subject to dismissal)。
おそらく、大学としても、退学処分という強制執行は極力避けたい。
あくまでも、履修指導という
卒業要件にも GPA が用いられる。GPAが低迷している学生は Probation 状態から抜け出せず、いつまでも留年して、卒業できないから、いずれ自主退学せざるを得ない。
さらに、一般にアメリカの大学は学費が高いのだが、奨学金が交付される条件として一定のGPAを維持する条件が課される。奨学金を打ち切られれば学生は自主退学せざるを得ない。
このように、GPAは、単に教務課員やゼミの教員が、成績が悪い学生を呼び出して叱るとか、講話してやるとか、GPA 2.0以上を卒業要件に入れる、というような、日本でやられているような生ぬるいものではない。実際に学生に対して縛りをかけて、卒業時に授与される学位の質保証に利用される。
おそらくアメリカの学生にとってGPAが一番効いてくるのは奨学金。次が就職(もしくは大学院への進学)だろうか。
以下とりあえず、GPAの本家本元アメリカの、有名どころだけ、MIT、ハーバード、スタンフォード、UCLA、UCB、コロンビア、CMUあたりのGPAの活用状況をまとめてみた。
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