第78話 吠えろ! 愛と友情と絆のタイキック!
「カッカッカ! おまえたちはバカか?」
姉の真理亜と名探偵少女のオリアが涙を流し分かり合っている感動のシーンに水を差す悪い少女のカリア。
「何よ!?」
姉は悪い少女に食って掛かる。
「分かっているのか? そいつはおまえたちの仲間を、お友達を傷つけた裏切り者なんだぞ? そんな奴と一緒に涙なんか良く流せるな?」
あくまでも悪の道を突き進む悪少女。
「・・・・・・。」
悪少女の言葉に前を向けない名探偵少女。
「流せるわよ!」
しかし、姉は真っ向から立ち向かう。
「何!?」
予想外の抵抗に戸惑う悪い少女。
「真理亜ちゃん!?」
名探偵少女も姉の言葉に引き寄せられる。
「だって! オリアちゃんは私の友達だから!」
姉は悪い少女に言い放つ。
「真理亜ちゃん。」
また涙を流し始める名探偵少女。この涙は姉のお友達発言に感極まった涙だ。
「オリアちゃんは私たちの友達だ!」
「そうだ! そうだ!」
「お友達同士の友情と絆が、いいね! アハッ!」
魔法少女アリアやコンビニオーナー少女のウリア、いいね少女のエリアたちが、一度は呪い少女になってしまったが、名探偵少女に戻ったオリアを、仲間のお友達だと受け入れてくれる。
「みんな・・・・・・ありがとう。」
感動した名探偵少女の顔は涙で呪われたようにクシャクシャだった。
「バカな!? あれだけ悪いことをした呪い少女を許せるというのか!?」
まったく悪い少女には姉たちの友達を思う気持ちは理解できなかった。
「カリアちゃん! あなたみたいに悪いことばかりしている少女には分からないわ! 私たちのお友達を大切にする心は!」
「お友達を大切にする心!? そんなもの知るか!?」
もちろん悪い少女のカリアには、今までの人生で良い友達はいなかった。だから悪い道を進むことになったのだった。
「大丈夫! 安心して! 私が、あなたのお友達になってあげるから! アハッ!」
「ウギャアー!? なんだと!?」
姉の友達発言に鳥肌が立ちまくり体がむず痒い悪い少女。
「あなたの悪い心を蹴り飛ばしてあげるわ! 私の愛と友情と絆のタイキックで!」
「サイキックだよ! お姉ちゃん! 少しズレてるよ!」
「アハッ!」
盛り上がり過ぎて久しぶりのお約束の展開。
「マリャアー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
姉はサイキック・フレンド・オーラを高めて全身から放ちまくる。
「くらえ! 愛と友情と絆のお友達タイキックー!!!!!!!!!!!!!!」
姉たち友達の想いのこもったタイキックが吠える。
つづく。
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