第77話 悲しみを乗り越えて

「イヤー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 力を使い果たして倒れ込むシスター少女のキリアと、聖なる十字架に串刺しにされて動けなくなった呪い少女のオリア。その二人の友達が倒れていく姿を見て、姉の真理亜は悲しみを絶叫する。

「キリアちゃん!? 大丈夫!? しっかりしてー!?」

 倒れ込んだキリアに寄り添う姉。

「・・・・・・か・・・・・・必ず・・・・・・助けるって・・・・・・約束しただろ・・・・・・アハッ。」

 仕事を終えて満足そうな顔をしているシスター少女。

「無茶し過ぎだよ!? 人を助けても、自分が倒れてどうするのよ!?」

 姉は頑張り過ぎだとシスター少女を怒る。

「真理亜ちゃん・・・・・・後は任せたよ・・・・・・真理亜ちゃんなら大丈夫・・・・・・だって・・・・・・真理亜ちゃんは・・・・・・私の友達だから・・・・・・バタッ。」

 エネルギーを使い果たしたシスター少女は瞳を閉じた。

「キリアちゃん? キリアちゃんー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 姉はお友達のキリアが倒れたことが悲しくて泣き叫ぶ。

「・・・・・・。」

 生き残っている魔法少女アリアやコンビニオーナー少女のウリア、いいね少女のエリアは言葉を失う。

「ご、ごめんなさい。」

「オリアちゃん!?」

 その時、聖なる十字架の突き刺さった呪い少女のオリアが謝罪を述べる。

「ああー!? オリアちゃんが呪い少女から名探偵少女に戻っている!?」

 オリアの呪いが解けて、バッド・ロードからグッド・ロードに戻り、名探偵少女に戻った。

「ごめんなさい・・・・・・私が・・・・・・私が悪いの・・・・・・私の心が・・・・・・弱いから。」

 名探偵少女は自分が悪の道に染まってしまったことで、多くの人々に迷惑をかけたと自責の念に駆られて自分自身を攻めていた。

「オリアちゃん・・・・・・。」

「ごめんなさい・・・・・・本当にごめんなさい・・・・・・大切な友達を私は傷つけてしまった・・・・・・うううううっ。」

 涙を流しながら許しを請う名探偵少女に同情して何も言えない姉。

「謝らないで。オリアちゃん。」

「・・・・・・。」

「オリアちゃんが悪いんじゃない。オリアちゃんを一人にした私が悪いの。」

「真理亜ちゃん。」

 感情のこもった姉の言葉に名探偵少女の涙が止まる。

「お友達のオリアちゃんを守ることが出来なかった私が悪いの・・・・・・私こそ、ごめんなさい!!!」

 涙を流しながら悲しみを噛み締めて言葉を繰り出す姉。

「ウエエエ~ン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 姉と名探偵少女は人目も憚らずに泣いた。友達通しなら泣いて友情や絆を深めることができる。

 つづく。

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