第49話 直接対決
「ピーンポン。」
大神家の玄関のベルが鳴る。
「は~い。どちら様ですか?」
母のひばりが玄関の扉を開ける。
「こんにちわ。私はオタクの娘さんの真理亜さんと同じ○○少女コンビニで働いている襟裳岬エリアという者ですが。」
「はあ~。」
いきなりのエリアの強襲に唖然とする母のひばり。
「真理亜さんがコンビニのアルバイトをサボるので、コンビニのオーナーが過労で倒れてしまって困っています。」
「なんですって!?」
母はコンビニのオーナーが倒れたこと、そして娘がコンビニのアルバイトをサボっていたことを初めて知る。
「真理亜ー! 出てらっしゃう!」
激怒する母。
「なに? お母さん。ご飯はさっき食べたわよ。あ!? もう、おやつの時間!?」
何も知らないで能天気な娘。
「こらー! 真理亜! あなたコンビニのアルバイトはちゃんと行っているの?」
「行ってるわよ。週一で日曜日に。」
あくまでもコンビニのバイトには行っていると主張する娘。
「オーナーは真理亜さんとの契約は週二の土日だと主張しています。」
エリアは一歩も引き下がらない。
(なんだ!? このチクり少女は!? 週に一回だけでもコンビニなんかにバイトに行ってやってるんだからいいだろう。それに夜勤のゾンビ少女のイリアちゃんを紹介してやったのも私だぞ!)
娘の真理亜は心の中で思った。
「ん? ん? ん?」
いいね少女のエリアは相手の心の中は読めないので、真理亜が何を考えているのかは分からない。
「聞こえているわよ。真理亜。」
しかし同じ超能力を使える母親には丸聞こえだった。
「しまった!? お母さんも心の声が聞こえるんだった!?」
家族だからと油断した娘。
「ああー!? ズルいー! お母さん! 人の心に土足に入り込むなんて最低よ!反則よ! マナー違反だわ!」
母のEPSに逆ギレする娘。
「こうなったら生き残るためよ! お母さん私とタイキックで勝負よ!」
「サイキックよ! 真理亜! 少しズレてるわよ! 面白い。遊んであげましょう。」
ここに母娘の超能力対決が実現する。
「あ、玄関が汚れている。私は掃除でもして、いいねをいっぱい稼ぐんだ。」
いいね以外には興味がないエリア。
つづく。
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