第24話 お父さんと呼ばないで
「お父さん!」
姉が親だと知り感動の親子の対面を果たすお隣さん。
「おお! 我が娘! アリアよ!」
寸劇に付き合う姉。
「ありゃあ?」
やっぱり違うと違和感に気づく姉。
「誰が、おまえのお父さんだ!?」
冷たく突き放す姉。
「え? じゃあ、お母さん。」
もちろんお父さんの次はお母さんである。
「そうよ。私があなたのお母さんよ。」
ついつい雰囲気に流される姉。
「お母さん~!」
「おお! 我が娘よ!」
親子の感動の再会を果たす姉とお隣さん。
「なんでやねん!」
「ギャアー!?」
さすがの姉もお隣さんを弾き飛ばす。
「でも、お姉ちゃんがサイキック少女だから、魔法少女と戦ったら面白いって創作してパンダちゃんを生み出したんだから、お姉ちゃんが責任を取るべきよ。」
「タイキック少女?」
「サイキック少女よ! お姉ちゃん! 少しズレてるよ!?」
「そうかしら? アハッ!」
お約束の展開。
「あの妹さん。」
「何?」
「私は大隣アリアであって、パンダちゃんじゃないんだけど?」
「そうかしら? アハッ!」
笑って誤魔化す似た者姉妹である。
「アハッ! アハッ! アハッ!」
「アハッ! アハッ! アハッ!」
誰かが止めなければ永遠に踊り続けるだろう。
「そうか!? そうだったのか!? 魔法少女の私は真理亜ちゃんの超能力で生み出されたのだったのか!? ということは、やはり! 私のお母さんは真理亜ちゃんじゃないか!?」
真実を知ってしまったお隣さん。
「今度はゾンビ少女なんてどう? 死んでも何度でも甦るの?」
「でも、次の少女の名前はイリアなんでしょ? ゾンビなんて、もったいないきれいな響きの名前だよ。」
大神姉妹は次の登場キャラクターの設定を考えていた。
「こらー!? 私の話を聞きなさいよ!?」
無視というよりも話を聞いていない姉妹にお隣さんが怒った。
「アリアちゃんは、次のキャラクターは何少女がいい?」
「そうね。2020年だし、オリンピック少女とかいいんじゃない?」
「さすがパンダちゃん! ナイスアイデアだよ! アハッ!」
「ありがとう。アハッ!」
自然に三人の会話がかみ合う。
「はあ!? しまった!? サイキック姉妹の話のペースに巻き込まれてしまった!? いけない!? このままでは私は家族のいない天涯孤独の身になってしまう!?」
事態の深刻さに気付いたお隣さん。
「決めたわ! 私の家族は世界的有名なマジシャンよ!」
お隣さんの両親は世界的有名なマジシャンに決まった。
「あ、それ却下。私のお父さんの職業で使ったから。」
あっさりと言い放つ姉。
「そ、そんな~!?」
果たしてお隣さんに家族はできるのか?
つづく。
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