社内ニート「鉄乃心」のワクワク冒険譚

はしじん

第1話

ちゅんちゅん…ちゅんちゅん…


???「…んっ?…もう朝か?…もしくは来世の幕開けか?」

 

 ほとばしる朝日のプラズマ光線と、わざとらしい鳥のちゅんちゅん音で目が覚める。今日は月曜日の朝。もしくは金曜日の夜。もしくはそれ以外の朝、もしくは夜だ。


初老女性(以下初老婆)「あんたいつまで寝てんの!!早く起きなさい!!今日は入社式でしょ!」


そうだった。もう僕は社会人なんだ。もしくはこどおじなんだ。はやく用意をしなくては。


新入社員の僕は今日が入社式。もしくは明日、それかそれ以降だ。これからの希望に胸を膨らませながら朝の準備をした。もしくは昨日の夜から事前に準備してあったのでほとんど何もしなかった。


僕の名前は鉄乃心。「鉄」の「こころ」と書いて鉄乃心。シングルマザーである母親が、鋼のメンタルを持つようにとのことでつけた名前だ。もしくはどこかの怪しい風水師に20万で付けてもらった名前。それのいずれかだ。母の心配をよそに、僕は情弱のメンタルとなりすくすくと育っていった。母ってのはそうさ。先程の初老婆のことさ。ご名答。もしくは承認欲求の塊。


鉄乃心「わかってるよ。今日から社会の役に立つために頑張っていくぞ!もしくは稼いだ金を自分の欲求のためだけに使っていくぞ!行ってきまーす!」


母こと初老婆「やれやれ。先が思いやられる、もしくはまったくどうでもいいわ」


鉄乃心「よーし!!やーるぞ!!」


カッチカチのナレーター:あ、さてさて。鉄乃心は無事に立派な社会人となれるのか!?はたまた事前のオッズ通りニートになるのが関の山か!?鉄乃心の人生という荒波への冒険譚。乞うご期待!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る