葉月 (2020) - 壱

(短歌)


校則を守るスカート二度折って膝が見えたら私の時間


出身は趣味は特技は性別は応えられずにわたわたわたし


わたぼうし被ってわたし空を飛ぶ 知らない方へどこまでも飛ぶ


宝石はお道具箱の隅の方 液体のりと固まっている


ピカドンを見た朝のこと忘れない祖母がいました生きていました


おまじない 勇気の代わりの宝石を砕いた粉をまぶたへのせる


もう祝う機会はないねあの頃へ置き去りにした花束を手に


前髪を十七センチ切りました 女神に挑む私はここよ

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