第18話 鍵っ鍵っ



 鍵だ。鍵っ。


 早く見つけて鍵で外に出ないと。


 気持ち悪い手足をかたっぱしから調べて、鍵を探す。


 すると友人が見つけたようだ。


「あったぞ」


 特にうろたえた様子のない友人が、真顔で扉に接近。

 すこしは焦ろよ!


 今、目の前で異常な現象が起きてるんだぞ!


 人間性がどこか壊れてる僕の友人は、見つけた鍵を鍵穴に差し込んで扉をがちゃり。


 がらがらと戸を水平移動させる。


 開いた!


 迫りくるその化け物から逃げるため、僕は真っ先に部屋から飛び出した。


「し、死ぬかと思った」


 けれど女の子は瞳をらんらんと輝かせて「楽しかったです」とのこと。


 君のその心臓どうなってるんだ?


「次があったら、また来たいです」


 僕はもう結構です。


 あの部屋で本当は、何があったか気になるけど、深堀りしないようにしよう。

 それフラグだし。


 何も知らないまま、ここからさっさと出ていきたい。


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