第6話 揺れ動き、無二の目指すものと仲間たち


街中で逃げ惑う人々がパニックになっている中

ゆきと絵美はばったり無二に遭遇し、戸惑いを隠せない。


絵美「無二っこんなとこでなにしてるねん!!急にいなくなるし……どんだけ心配したか、」


銀黒宇王「お前の知り合いか?ちょうどいい、無二の力お手並み拝見といこうか!!お仲間を一掃してもらおうか、なあ無二。

そうすりゃ昇進への近道だからな。」



無二はまるで、正気じゃないかのように、


またもや聞いたこともないような言葉で



「魔痺魂縄!!!」と言い放つ。





するとゆき達は叫び声をあげ、、足元から魔力縄でしびれ

て身動きがとれなくなる。



ゆき

「くっ、、無二っなんでこんなことするのっ??あたし……ようやく無二と仲良くなれて嬉しかったのにっ;いつもの無二にもどってよ!!」



無二「………あたしは別に。普段と何も変わってないし。」




銀黒宇王「お仲間同士でこうなるのいいねえ。

だがまだまだぬるい。ここは我が、仕上げをしないとな。」



絵美「この状態めっちゃまずいねんけど………手足が痺れて……

無二!!いい加減目をさましいやっ。せやないとあとで容赦しいひんからなっ、それに小生意気なにぇにぇ!!なんで黙ってるねんっ」



にぇにぇは、まるでなんの事か分かっていない様子で、視線は全く違う所を見ている。


銀黒宇王「そろそろおしゃべりも飽きたな……銀魔注入!!!」

と二人の体内に銀の魔力を封じ込めた

塊を口から、注入しかけてきた。






そこへ、魔方陣円盤に乗ったマツが瞬間的に現れ、


「あんたたち!!一旦退避するよっ」

とゆきと絵美、そしてシャーベットをつかみ、空間からふっと消えようとした。




そのごくわずかな一瞬の隙に、






ゆき「あたし無二の事信じてるから!!!」








と大声で叫び、その場から姿を消した。



泣く泣く一旦退避したゆき達は……マツに対し、何度も大声を張り上げる。





ゆき絵美「あたしたち、銀で固められた人たちも必ず助けに行くから!!もちろん無二のことも!!」


シャーベット「私も同じ気持ちです……このままじゃいれないし、私なりにみなさんのちからになりたいっ!!」



まつ「ああ………わかってるよ、あんたたちの気持ち……あの状況では間違いなく負けちまうから今は退避が最善策に違いないこと、

わかっとくれね」




そして翌日早朝~~




絵美「ゆきっ、体調とか大丈夫なん??

昨日まつさんに送ってもらったけどけがとかしてへんか心配で………」



ゆき「うん、大丈夫!!あたしは体が丈夫なほうだし、ほんのちょっぴり擦りむいちゃったけど一晩寝たから、もうなおっちゃってるよ♪」



絵美「色々昨晩あったけど、かんがえててんけど無二ん家いってみいひん??」


ゆき「あたしもおんなじこと考えてた!!なにかわかるかもしれないしっ」



絵美「じゃあ、一緒にいこっ」


無二の母親「あら、二人とも迎えにきてくれたの?あの子もきっと喜ぶわあ。ありがとう!ちょっと待っててね、今呼んでくるから」


無二「あれっ ゆき絵美、おっはよお!なんか今日早いねっわざわざ迎えにきてくれたん??」


ゆき絵美「む…むにいーーー!!!ちょ、ちょっとまってなんで??えっ、むに……だよね??」


無二「あったりまえじゃん??なあにいってるのかしら………


なにか……あったの??」




絵美「無二、あんたなあ……昨日の事何もおぼえてへんのか??全員胸がパンクしそうなほど気にかけてて、心配で寝れんかってんで;」



無二「昨日…あたし、あんまよく覚えてないんだあ。ごめんね二人とも………」


ゆき「そ、そうなんだ……昨日、色々と大変だったんだよ!!あまり深くは言わないけど……あ、そうそうっあのね、

今日6月2日は無二の17歳のお誕生日やん??


あたしたち無二のお誕生日会したくって☆そしたら、もっとあたしたちの大事な思い出作れるんじゃないかなあ……って、絵美と相談してたの♪」



絵美「それは、ナイスアイデアやわあっ!うちプレゼント用意していかなきゃなあっ!めっちゃ楽しみねんけど☆」


無二「二人ともほんまにありがとう……その……私、詳しくは覚えていないけど……迷惑かけてたみたいでほんまごめんっ;」


とほほから涙がつたって、地面にぽたぽたと落ちている。



そして、少し時間を空けた、

その日の夕方~~




いよいよ無二の誕生会が開かれあちらこちらに一生懸命飾り付けされた部屋に案内される。



無二「わああああ………こ、このかざりつけ二人がしてくれたん??このくまさんのバルーンアート、信じられない位のクオリティなんやけど;」



絵美「そういえばちょっと気になったんだけど、

無二ん家のお母さん名前何ていうの?」



無二「有愛と書いてゆあだよっ、無二の名前はね?字のとうり、唯一無二からきてるの」



すると突然明かりが消え、

切り分けられたケーキのローソクに火が次々ともされていく………




「ぱーーん、ぱーーーんっ<クラッカーの音>」



(happy birthday MUNI,Happy birth day MUNI,Happy birth day,dear MUNI,Happy

birthday to you)



ゆき、絵美「無二い!!!本当にほんまにお誕生日おめでとうっ☆それと、これ..二人からのプレゼントっ」


とリボンのついた小箱を渡され、


無二「中……開けてい?」


と小首をかしげる。


そこには二人の想いがこもった、<きらきら光りを帯びたパワーストーン>が綿の上にあった。


無二「ほんまにほんまに、ありありがとう!!!二人の事は幼いころからしってるけどこんな…… こんなバカなあたしの居場所になってくれてて涙


それなのに迷惑ばっかかけて、、


何万回ありがとういっても、ありがとう不足だよ……」


すると、無二の後ろにチラチラ隠れていた

にぇにぇが いつになくでれた表情をみせ、


にぇにぇ「今日ばっかりは、無二も喜んでるみたいだし

ゆきやじゃじゃうま……娘、あり……ありがとにぇっ。」


絵美「お、おう……いいけどな!照こりゃこんなかんかん照りやのに

明日、雪やな……」


にぇにぇ「そ、それどういう意味にぇっ?!とんでも娘!!」



無二「プレゼントまでもらって……私、ずっと大事に大事にするねっ!!」



その後ゆき、絵美たちがケーキをそれぞれ食べ、

時刻はあっという間にその夜時刻18時頃。



ゆき絵美「今日本当に楽しかった!!!こんなに笑ったの久しぶりだよお……」


と伝えると、

無二が手を口に添えて嬉しさを抑えようとしているが、抑えきれず笑顔が隠せない。


無二「ゆき、そして絵美っありがとうっこれからも

よろしくね☆」


そう伝えもう夜が更けてきた帰り際……


すると、まつから通信棒に着信があり

まつ「こんばんは、あちきだけど今いいかい??

ゆきと絵美にすまないけど、銀で固まらせた人を解除するから手助けしてほしいんだけど……」


ゆき絵美「今ねっ、ちょうど無二のお誕生日会終わったところだから、よろこんで!」




まつ「じゃあ、ナイソンナ村まで学園から送っていくよっ。気を付けて学園まできてくれるかい??」


ゆき絵美「うんっ☆じゃあ、あとでねっまつさん♪すぐにむかうからっ」


学園に着くと、マツが既に到着していて魔方陣がたの、乗り物にのり二人の手をとり

ナイソンナ村にものすごいスピードで移動した。





そうしてナイソンナ村に着き次第銀にされた人を発見し




まつ「よし、では……銀異常っっ解!!!!」



と全身全霊から、言葉を発し村人達の異常を次々もとに戻していった。



村人達「あれっ、俺??ん、なにしてたんだこんなとこで??」




村人達女性「あたしたち、たしか……うっ頭が痛い……おかしいな、さっき買い物して昼前に帰ろうとしたのにもう夜になってる……」



ゆき絵美「みなさん、落ち着いてください!!魔物に襲われ、一時的に銀にされていたんです……けどもう大丈夫なので☆」


と明るく安心させようとした。


まつ「そうそうゆき絵美。あのさ、状態異常をまっさらにするのに特化しているME5の2人七秘まほと愛菜あかり(あかりん)、まああかりんの方はまた違うのに特化しているんだが……一度、会って伝授してもらうといい。


何かと今後役にたつだろうし、それに………」




ゆき「えええええ、あた、あたしのあこがれのまほさんが!!!どうしよ、集中

してできるかなあ??あとあかりんさんも……あたし自身ないなあ、」



まつ「なんだ、知り合いか??まあその方が話が速いみたいだし明日再会するということだな☆」


絵美「了解っ、明日またゆきん家迎えに行くわっ あと

無二のことなんやけど。もう大丈夫やんなあ??」



ゆき「うん!!無二ならもう平気だよっ、きっと。明日も楽しみだなっ」






そしてその夜無二家では~~



有愛「今日は、お友達いいっぱい、来てくれてよかったわねっ無二☆あんたがお友達家に連れてくるなんて……ほっとしたよっ。それと、お誕生日おめでとうっ!!」


と輝きいっぱいの笑顔で伝えられ

その後無二は一人で、以前倉庫の整理をしてもらった部屋に入った。



無二「今日は、いい日だったな……いつもこうだといいのに、」


なんとなく封のある壺の近くに立つと、右腕の逆時計盤が光を帯び






無二「あ、、あ……あ、、うううう……」





無二の様子が次第に変わりはじめまたもや、完全にとりつかれたようなうつろな目になった。


またにぇにぇも、いつもとはまた違った表情でまるで無二を、

まるでどこかにいざなうかのように首にまとわりついている。


{われの元へ、我の元へ………}と、禍々しいオーラを放った声に導かれるままに、無二は声のする方へと歩を進めた。


すると、無二は正気でないため、見えていないのか愛魔と共にその夜再び姿を消した。

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