第2話「閉ざされた禁断の黒い扉と失敗は成功のもと?!」


第2話



「閉ざされた禁断の黒い扉と失敗は成功のもと?!」



実は、ゆきたちは門を出たところに置いてある古い壺の中に入って、


夜にもう一度あの扉を見に行こうというのだ。


前回、無二家にある閉ざされた黒い扉が気になっていたゆきと絵美。


今、ゆきと絵美は一緒に古い壺の中に入っている。



絵美「ごそごそ……ちょっと、ゆきい痛いってば!」


ゆき「ちょ……そんな押さないでよ、絵美い。

あっ まって、ゴロンゴロンゴロン………

いたた、やっと出れた。もう辺りすっかり、夜だよ??」




絵美「さてとじゃあお邪魔しますかっ。と絵美。そっと、そおっと……ここだね、この扉夜に見ると一層不気味……さっきから光が何度も漏れていない?」 





   その瞬間っ  









   どかーーん!!!っっ    




  



   どこかで大きな爆音がした。





ゆき絵美「えっえええ、何の音今の??」

怖がった表情が二人に走る。



その扉の付近では~~


無二「ああ……また失敗しちゃった……もうう何度目なのよ、、」



絵美「は……は………、」




ゆき「絵美??だめっ抑えて!!」


絵美「くしュん!!!」     



絵美のくしゃみが館内にこだまする。


無二「誰!!?誰かいるの??禁断の扉が開かれる。………誰もいない、、おかしいわね確かに人の声がしたんだけど………」


無二があたりをきょろきょろ探し回る。





ゆき絵美「声をそろえて危ない危ない、もう少しで見つかっちゃうところだったよ……」




絵美「ほんま間一髪だったね、ゆき………まだ息があがっている二人。

それにしても無二は、中で何してたんだろう……気になるわあっ」




ゆき「今日はもう遅いんで、出直そっか……??」


静かに静かに、赤いじゅうたんのひかれた廊下を二人は立ち去る。


三日月の夜、今日の出来事がとんでもない事につながっているとは、まだ二人は知る由もなかった。




そして、翌日の朝~~




気づくと、またもやベッドから落ちた状態で寝ていたゆき。



小鳥のさえずり(ちゅんちゅん、ちゅん、ちゅん)一階から何やらおいしそうな匂いがしてくる。


こまゆ(母)の声が廊下に響きわたる。


こまゆ「ゆきいー!!もう起きなさい、昨日遅くに忍び足で帰ってきたでしょ??分かってるんだからねっ、早く身支度して学校いきなさいっ。お友達玄関で待ってくれてるわよ、急ぎなさい!」




ゆき「はああい………」


身支度を終え眠そうに、朝食を食べ終えると玄関にイツメンの二人がいた。


ゆき「あっ、おはよお!あたし待たせちゃってごめんね??」




絵美「おっはあ~~ゆき、っていいたいとこやけど あんたその制服・・

反対じゃないの??」




ゆき「マジ?! うわああああやらかしたあ、、ごめんちょっと着替えてくるしまってて汗」






数分後………






じゃあそろそろ行こっか!絵美はいつも道理元気で、特に変わった様子はない。




ゆき「無二い?おはよお」


無二「おっ、おはよ………ゆきと絵美、昨日あれからすぐ帰った??と首を少しかしげながら聞いてくる。少し気になることがあって……」



ゆき絵美「あっあたりまえやん!!うちら無二ん家長居したら迷惑なると思って……」


無二「そんなことはないけどねっ……了解」



そうこうしているうちに、学校に着き担魔がクラス全員に話しかけてくる。


担魔「ええ、今日は実際に、召喚練習を行う。といっても、簡単な愛魔(基本的には従順になつく、小悪魔的存在)を呼ぶ位なのだが……


では、男子女子共に、練魔クラスに移動しなさい。」




絵美「じゃあゆき無二一緒に行こう!あたしたち魔方陣や召喚とか、はじめてだからドキドキするよね!」



ゆき「無二ももちろんはじめてなんだよね??楽しみだよねっ!」


無二「うっうん、たったのしみだよね!」



3人で練魔クラスに移動し、さっそく授業がはじまる。


ゆき「絵美、無二今日も一日よろしくね!」



担魔「よし、じゃあここで担魔がおまえたちに見せる<虹の息吹>をはめ込んだ杖で

使い魔を呼び出すのでよく見ておくように!!」


「この召喚技法は脳内でイメージした姿の、愛魔を現世に呼び出すもの。では、さっそく……」



せっせと魔方陣を描き、担魔が呼び出したい色をイメージし、降臨させはじめる。



教室にいるのに、ピンクの雲が頭上を覆い光を放ち始めた。




{どごーーーん!!!!!っ}





光と煙の中から、小刻みに動く生物が姿を見せ始めた………


みみ、みみ、しゅりしゅり・・目がくりくりとし、もふもふしていて、尻尾がピンクで、三日月の形のかわいらしい召喚獣だ。



クラス一同「かわいいーーーーー!!!」「な、なんて愛らしい動物……かわいすぎる><」



絵美「うちの担魔て本当ごりごりの顔に似合わずこ、こんなかわいい生物を呼び寄せるなんて驚くねんけど……」


ゆき「ちょっと絵美っ、聞こえちゃうよ!静かにっ」



担魔「では先生のお手本を参考に、各自実践して覚えて行こう!

ただし、危険がありそうだったらすぐ中止にするからな!」

「杖はクラス分は用意してあるので、大事にあつかうように。」


クラスの男子学生、女子学生がそれぞれに召喚しはじめる。





どごおおんん!!!!



またもや担魔に似たか愛らしい愛魔が、現れ始める。にゃふ、にゃふ、はにゃあ。。尻尾をふりふりし、人懐っこく目が透き通ったような生物が登場する。



絵美「ゆきい、あんためちゃ才能あるやん!!」


ゆき「えへへ、そうかなあ??」


担魔もゆきに一目おきはじめる。一方、無二も試行錯誤し必死に練習中なのだが……




絵美「どかーーん!!!おっついに呼び出せた??無二おめでと……??」




ゆき、無二は嬉しく思いお祝いしたい気持ちでいっぱいだった……が、


ぴちょ、ぴた、まるでこの世のものと思えないほどの泥まみれで、目が飛び出、異臭を放つ愛魔

が現れはじめる。。げへへへ、ごふごふっ。。%&$%&#!!言葉にならない声を出す使い魔。



絵美「無二~~あんた一体何呼び出したねん?!!」



目を丸くし驚く絵美。


無二「てへへ、失敗失敗……うんっ失敗は成功の元!!だよね☆」


と笑ってごまかす。


ゆき「無二ってば、なんでもそつなくこなすのに呼び出す事については、失敗がデフォになってるもんね……」




担魔「よしよし、みんないい感じに呼び出せてるなあ。数人を除いて………って笹島あ!一体何しでかしたんだ??


よし、聞いてくれ。教室中が煙と愛魔だらけになってきたんで、悪いが一旦すべて消しておくから,時間もあまりないし今日はそろそろ終わりにしよう。」




担当魔[はあーーー!!!!」



全体の使い魔たちがもとの世界へと帰還しはじめる。

物陰から奇妙な笑い声がし、何かが動く影にこの時は気づいていなかった。




絵美「あああうちの、あいあいあいま

ちゃんも見せたかったねんけどなあ……笑いやあ全く残念やわあ……」


「とはいえ、うちは特に魔力もなくみえちゃいけないものが……みえてしまうくらいねんけど…」



そうして、あっという間にその日は下校時間となる。


絵美「あっ……そうそう、思い出したけどちょっと気になる事もあるし無二ん家もう一度いかへん??」




ゆき「あたしも賛成かな。無二さえよかったらなんだけど……」



無二「私は、うんいいけど。じゃあ、また三人で帰ろうっか!!」




しばらく歩いていると、絵美があることに気づきだす。



ゆき「あれっ??!確かこの辺だったはず……え?なんで……??」




そう以前3人で通った時にあった穴が見当たらないのだ。。本当だ、このレンガのところに絶対あったはずなのに……と不思議がるゆき。


また、黙って歩く無二。ううん、あれこれ考えだすが一向に理解できない様子の二人。


と、気づくと無二の家に着き、颯爽と部屋に入りだす。



無二「二人ともあがって、あがって~~!」


絵美たち「じゃあ……お邪魔します。」



無二「自分家のようにくつろいでね!」



ゆき絵美「ありがとう!!!っ」



そうして、少し部屋を無二が離れている時


絵美「こないだの事なんだけどさ、正々堂々と無二にあの扉の事を聞いてみない??」



ゆき「ええっ!!なんか怖いなあ……無二この間怒ってたみたいだし……絵美が聞いてよお。あたし、聞くのはちょっと…」


絵美は、、心を決めたように、


「ん……じゃあ無二戻ってきたら聞いてみるわ。」



無二「ごめん!!二人とも、お待たせえっ♪」


とにこやかな笑顔で戻ってくる



絵美「あ、あのな無二……こないだ、うちらあの扉の事で怒られたやん??ほんっまごめん……そのどうしてもあの扉の事気になってしもて、見たいなあ……なんて…」(内心また怒られる気持ちでいっぱいの絵美)



無二「ん……」


無言で紅茶を入れて黙る無二。


無二「……じゃあ、二人ついてきて。」



がちゃ、ぎいいいい。


重く閉ざされた扉が少しづつ開いていく。



無二「入って。」と少しばかり神妙な顔でいざなう。


部屋のあたり一面に張り巡らされた、魔方陣やお札。。部屋の中はひんやりした空気ではりつめられ、肌寒い。かすかに、お香の匂いが漂っている。


無二「実は私はね、代々無二家に7500年伝わる、生まれつき逆時計盤が右腕にある一族なの。まだまだこの逆時計の紋章については、わからないことだらけなんだけど・・・」




「ここで、学校では習わない紹魔の儀式を行ってて。とはいっても無二、失敗だらけであちこちにその残骸が落ちてるんだけどねっ。」



と真顔で語りだす無二。


ゆき「す、すごい……お部屋だね、とっても不思議でなんか今までに入ったどんなお部屋より違う感じ……」



すると、突然無二の腕にある時計の文字盤を逆さにしたような紋章が光り出す・・!!




えっ、ええっ何なにこれ………



数十秒光り出した後、突如魔方陣のある床から吸い込まれるような暴風が吹き荒れた、




「わあ!!!っ す、吸い込まれる!!!」



無二「全員何かにつかまって!!!」



ぎし、ぎし、、必死で木製の本棚にしがみつくゆきと絵美、無二。



まるでブラックホールのような穴に無二が吸い込まれかけている……


ゆき「無二!!手をのばして、もう………あとちょっとで届きそうっ!!」




ゆきは、突然人が変わったかのような目をして、光彩集魔!!!と唱え始める。


無二は何かを察したように何者かの気配に気づいた。



ゆき「私の大事な友達に、手をだすなあーーー!!!」



近くにあった手鏡に、光が集まり乱反射していく。





「ぎゃああああ………っ!」何者かの謎の声がする。




間一髪な、なんとか穴が消えて助かったようだ。



絵美「全員大丈夫??けがしてへん?!」



ゆき無二「うん……はあっはあっはあっ何とか平気……ありがとうっっ」




(ちっ、もう少しでやっかいなのを……)



ゆき「今、何か言った??かすかに何か聞こえたような気がしたんだけど……」




無二絵美「うんん、何にも言ってないよ??」




ゆき「私、。今なにしてたんだろう………なんだかところどころ記憶がないみたいなんだけど、



けど……けど、全員をもっと守れるくらい強くなりたい><」


絵美「こりゃまた大きくでたなあ……でもありがとうゆき」




友達想いのゆきに助けられ、事なきを得た絵美達。ゆきは仲間を守るためもっと強くなろうと決心する……はてさて今後彼女らの展開はどうなっていく?

次回へ続く!

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