第11話 スタートライン
―――
「鈴木の隣の席が空いてるからそこへ座りなさい」
「わかりました」
「ええそれじゃあみんな海人さんと仲良くするように」
「「はーい」」
「今日のホームルームは特に連絡事項もない次の授業遅れないように、以上」
―――
「やったー!イカさんの隣だ!」
海人春佳は無邪気な少女の様に喜んでいた
「ば、ばかその呼び名ここではやめてくれ」
「えーそれじゃあ…琢磨君」
「っ!?ってなんでお前が頬赤らめてんだよ…」
「いやだって…」
「おい琢磨、なんでお前その可愛い転校生とイチャイチャしてんだ」
「なんだよ
琢磨たちに話し掛けたのは小学校からの仲である
「お前"俺たち"ってその子一人占めにする気かー?」
「そんなことはいいけど清太お前今日までの提出物終わらせなくていいのか?」
「あ、やっべ…ともかく琢磨、お前覚えてろ夜道は背中に気を付けろよ!」
「騒がしいやつだなほんと、ごめんなカイトって大丈夫!?」
琢磨は春佳の方へ体を向き直したと同時に驚愕した。
「だだだ、大丈夫」
春佳の体は小刻みに震え顔色が悪くなっていた。
「ほ、保健室行くか?」
「違うの、大丈夫。そういうんじゃ無いからごめんね…」
「そ、そうか」
琢磨はとても気に掛かったが、深く追求することはしない事にした。
「じゃ次の授業行こっか、案内するよ」
「うん」
その時の彼女の返事はとても元気が無い様に琢磨は感じた。
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