君が言った言葉に、僕は嫉妬している

@Yow

第1話 僕に送られるノイズ

ガーガガガーーー、ピーーーー、

ガーガガガ、ザーザザザーーーーー、


突然、僕の耳に雑音が入った。

何の音だろう?

離れて行く電車の後ろ姿を見ながら息を切らす僕の、右耳に入ってくる。


右の方から入ってくるその音は、

頭のど真ん中でちょうど止まる。

左側に、抜けていかない。


ガーーーー、ピーーーー、ガーーーー、

ザザザザーーー、ザ。


僕は今、イヤホンをつけていないし、帽子も被っていないし、髪の毛だって耳横まで刈り上げているから。

髪の毛が風で揺れて耳に当たって音を発する訳もない。これは、耳鳴り?


近くのベンチに座り、両耳を手で押さえた。

頭を下げると、鼻頭が太ももに触れる。

右耳から入った音は、ちょうど鼻と後頭部、右耳と左耳を線で結んだら交わる部分、頭の中心でツンっと、消える。


はぁ。ストレス、感じるようなことあったかな?

結構元気に暮らしているつもりだったのに。

なんだか、鼻の奥にツンと来る匂いがする。この感じは、ミント?

ッ、、、ハックシュ!!!くしゃみが出た。


あ、音が止んだ。


少し休んでから、ゆっくりと立ち上がった。

そして歩き出す。

ここから、僕は体験する。

いや、[意識]し出した、と言えばいいのだろうか?

今までの世界の認識では、頭が到底理解できないこれらの出来事は。

もしかしたら、君も。

これからーーーー。

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