第1話 プロローグ

 とある郊外の富裕層の大邸宅の一室にて、一人の少女が記念すべき日を迎えたことによる催し物が行われた。

 さすが富裕層とだけある。彼女の記念すべき日を祝おうと、各地から多くの者が駆け付けた。

 不幸な出来事は、彼女がケーキに刺さった蝋燭の灯火を吹き消したあとに発覚した。

 まるで蝋燭の灯火のように、彼女の生命は絶たれたのだ。

 あまりにもこの場に相応しくない状況に、誰が対応できただろうか。

 ただ茫然と、参加者はその場に立ち尽くすことしかできなかった。

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