第7話

ああ 止まらない命のやり取り!

負けては勝ち 勝っては負け

死したものを回収し

死した者をとむら

かたきたんと

血気盛んな者が新たに立っていく


命断たれるその時が

恐ろしくないとは言わない

だけど必ず訪れるものであるのなら

それがどうやっても避けられないのなら

貴方が隣にいてほしい

剣を持ちみなを守ると旅立つ貴方は

ここへはもう戻らない

必ず戻ると言えど誰も戻ったことはないから

その笑顔の下に隠した

怖がりの泣き顔を

今ここで見せて旅立つことをあきらめて!


死んだ知らせも届かない

何年も何十年も待つだけ

そのうち心が負けて貴方を忘れるでしょう

それでも月明かりで泣くでしょう

ああ なぜ未だに便りはこないのでしょう?

なぜ貴方は未だに戦い続けるのでしょう?


ああ 貴方

あなた・・・

貴方!

この世界が滅んでもかまわないと思う私を

叱りに戻ってきて!

森の化け物に殺される前に!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る